はじめに 最近,文脈指向プログラミング(COP: Context-Oriented Programming)[1]という新しいパラダイムに注目しています。ちなみに、COPにおける文脈とは、プログラムの実行時の環境や状況などを意味します。 世の中には、文脈に依存して動作が変わるようなプログラムはたくさんあります。例えば、社外と社内の両方からアクセスされるサーバアプリケーションでは、社外からアクセスされた場合には、表示する情報を限定したり、特別なパスワードを要求したりする必要があるかもしれません。あるいは、社外や社内のサーバにアクセスするクライアントアプリケーションでは、社外にアクセスするときだけ、セキュアなコネクションを張る、といったことも考えられます。他にも、レスポンシブデザインのように表示対象がスマホやPCかによって、レイアウトアルゴリズムを切り替えたい、といったケースも考えられます。