沖縄でおつまみに人気の魚「スク」 取れなくなったのはなぜ? 1キロ5千円で売れる「海のボーナス」失い漁師は落胆 「今年はスクがなかなか手に入らない。原因を調べてほしい」。こんな取材依頼が本紙に寄せられた。スクとはアミアイゴの稚魚。旧暦6月と7月の1日、15日の大潮の日をピークに県内各地で水揚げされ、季節の風物詩になっている。これを塩漬けしたスクガラスは酒のつまみとしても人気の伝統食。「沖縄の食文化の一つがなくなってしまうのでは」と、依頼者の声に危機感がにじんでいた。 声の主は趣味でスクガラスを作っている沖縄市の港川竹信さん(67)。今年は知人や県内各地の漁港に連絡したが、スクが手に入らないという。幼少期を過ごした東村では旧暦の6月1日や15日になると漁師が船いっぱいにスクを取り、それを集落のみんなで分け合った。 母が作ったスクガラスを家族みんなで頬張った記憶を思い出し、12年前から自身もス