ピーター・ターチンは1957年、ロシアの都市オブニンスクで生まれた。父はもともと物理学者で、のちに数学者にもなり、さらには反体制運動家にもなった。 ピーターがモスクワ大学の生物学部に在籍していた1977年、ターチン家はソビエト連邦から追放される。一家は米国へ移り住み、ピーターはニューヨーク大学で生物学の勉強を続けた。1985年にはデューク大学より動物学の博士号を授与されている。 1990年代後半、ターチンは奇妙な行動を起こす。新著『終焉の時代』によると、当時ターチンは、動物環境学における「興味深い諸問題」はすでに解決されていると感じていたらしい。彼は専門を歴史学に変更する。 「同じ複雑系科学のアプローチを、過去と現在における人間社会の研究に応用するにはどうしたらよいかを考えるようになりました」 ターチンとその同僚たちは、このアプローチを「クリオダイナミクス」と呼ぶ。彼らは、自分たちが人類の
![ピーター・ターチン「米国には終焉の時代が訪れ、共和制は衰退する」 | 来るべき暴力的な激動の時代の、予測される結末は…](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fcc731467075dc576d4c580896c32d4b13b5ae93/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcourrier.jp%2Fmedia%2F2023%2F08%2F04145640%2F6e9c9135418c0c1109821c6d4641a6da.jpg)