必要なのは端末使用の学習効果の分析 ──OECD(経済協力開発機構)が行っているPISA(国際学習到達度調査)2018では、日本で教育のICT活用が進んでいない現状が浮き彫りになりました。GIGAスクール構想により20年度、小中学校に1人1台端末が整備されたことで変化はありましたか? PISA2018では、日本の子どもたちはスマホなどのICT機器に触れてはいるものの、ゲームやチャットで利用しており、宿題など学習に使用する頻度はOECD加盟国の中で最下位でした。そこでGIGAスクール構想による端末整備を進めてきましたが、22年度「全国学力・学習状況調査」の質問紙調査で聞いた使用実態を見てみると、児童生徒が授業でICT機器を週1回以上使っている小学校は19年の30.7%から83.3%、中学校は31.4%から80.7%と、いずれも倍増しています。 ただ、端末の使用機会は増えていますが、それが学習