昨年12月27日、岸田文雄首相は新内閣で4人目となる秋葉賢也復興相の更迭人事に追い込まれた。年の瀬まで危機対応を迫られた首相は周囲にこんな恨み節を漏らした。「清和会(安倍派)を中心に、これだけ教団と強い関係があるとは思ってもみなかった」 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を問われた岸田政権の足もとはこの間、揺らぎ続けた。教団を「安倍派など一部の問題」とみていた首相をよそに、世論の批判と不信の渦は自民党全体をのみ込んだ。 政権をとりまく状況は、半年前に一変した。 「安倍(晋三)元首相が撃たれました」。参院選最終盤の7月8日午前11時半過ぎ、山形県寒河江市の遊説に向かう車内で、首相は秘書官から電話で一報を受けた。街頭演説を終えると、自衛隊のヘリや輸送機を乗り継いで官邸にとって返した。 事件の発生時、自民党幹部らは全国に散り散りになっていた。情報の収集はなかなか進まず、午後1時過ぎに福田
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