──精神科の臨床からストロング系酎ハイの何を懸念してきたのかでしょうか。改めて教えてください。 薬物依存の患者を日ごろ診ている立場からいうと、ストロング系がお酒ではなく、ドラッグと化していることを気にしてきた。以前も指摘したように「意識を飛ばす薬物」としてだ。 (詳細は2020年12月5日配信の「精神医療の現場で感じるストロング系のヤバさ」に) 市販薬のオーバードーズ(過剰摂取)がとくに若い人たちの間で増えた。気分をハイにするといった目的で市販の咳止め薬などを胃に流し込む。その際にストロング系が使われる。摂食障害に悩む女性が、ドカ食いしたいとの衝動に駆られたときに、ストロング系で意識を飛ばすケースも多い。 現在のオーバードーズ問題に至る歴史 ──そういう人たちの中では、いろいろあるお酒の中でもストロング系が選ばれている、と。 あくまでも私の視点になるが、市販薬のオーバードーズやリストカット