KADOKAWAが発売予定だった翻訳本「あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇」が昨年12月、「差別本だ」との批判があがるなか刊行中止になった。同社はなぜ出版をとりやめたのか。一連の経緯をどう考えればいいのか。(二階堂友紀) 昨年12月3日、KADOKAWAの翻訳チームが、Xなどで同書の発売を告知した。「幼少期に性別違和がなかった少女たちが、思春期に突然“性転換”する奇妙なブーム」「ジェンダー思想(イデオロギー)に身も心も奪われた少女に送る母たちからの愛の手紙」などと宣伝した。 原著は米国のジャーナリスト、アビゲイル・シュライアー氏が、トランスジェンダーの子どもを持つ親などに取材し、2020年に出版した。「トランス差別本」として物議を醸した経緯があり、同社は「タブーに挑む大問題作!」とも紹介した。 これに対しSNSでは「色んな考え方を読むべきだ」との声があが