「現代の二都物語」を読んだ。 米国東海岸ボストン近郊の、ルート128。そのまわりには、70年代ハイテク企業がひしめいていた。ボストンにはMITやハーバート大学がありハイテク産業に人材を供給していた。DECや、DG、ワングなどのミニコンピュータベンダーがそこにはあった。 そのベンダーがなぜ競争力を失って、シリコンバレーに破れるのか。地域としての優位性を保てなかったのか。それについて本書は書いている。 結論から言えば、一社で上から下まですべて作り上げる垂直統合型のビジネスモデル、それが東海岸ボストン・ルート128の企業の典型だった、それが自社の技術に固執するばかりに時代の変化に取り残されて、破れさっていくということである。 シリコンバレーでは、各社は自分の得意なところ以外は積極的に外部から調達する。コンピュータベンダーですら、CPUからなにから何まで外部に依存したりする。水平分業型のビジネスモ