【ワシントン=山本秀也】訪米中のシンガポールのリー・クアンユー顧問相はこのほど、ワシントン市内で講演し、鳩山由紀夫首相の掲げる「東アジア共同体」構想について、「米国が重要な役割を果たすべきだ」と述べ、米国の積極的な参加を求めた。 鳩山首相は、タイで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連会合で、「米国もどの国も排除するつもりはない」として、同構想への米国の参加を消極的ながら認めた。これに対し、「アジアの御意見番」と呼ばれるリー氏は、地域構想からの米国の排除は「重大な誤りだ」と厳しく指摘した。 リー氏は、中国が金融・経済分野で実力をつけたことで、さきの国慶節(10月1日)で誇示した軍事力の急速な近代化も「向こう20〜30年は続く」と分析。今後登場する航空母艦を備えた中国の外洋型海軍は、「中台間の紛争に対する外国の関与を阻むだけではない」として、日米、インドなどの周辺国は警戒すべきだと訴