政治家の関与はない、佐川さんの判断だ-。学校法人「森友学園」をめぐる決裁文書改竄(かいざん)問題で、自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん=当時(54)=の妻、雅子さん(49)が、国と財務省の元理財局長、佐川宣寿(のぶひさ)氏に計約1億1260万円の賠償を求めた訴訟。10月の第2回口頭弁論で、本省から改竄の指示を受けたとされる元上司の音声データが提出され、迫真性のある証言は関係者に衝撃を与えた。「問題はどこにあったのか」。今後の国の出方に注目が集まる。(桑村朋) 「赤木ファイル」なぜ出せない? 「赤木さんは涙を流しながら抵抗していた。本省(財務省)に僕自身も抵抗はしていたんですけれども、止めきれなかった」 「なんか変な口ごもった話になったら申し訳ないですけど、もちろん(改竄の)判断は佐川さんの判断です」 赤木さんの元上司と雅子さんが昨年3月、面会した際の会話を録音した音声データの一端だ。雅子