古本屋の300円棚になんか妙にきれいな本があったのでテキトーに手にとってみた。アーノルド・トインビーの生涯と研究の集大成、という感じの本。 たぶん↓これ。 トインビーというと、代表作は「歴史の研究」だと思う。世界の文明をグループ分けして、その発展などについて論じた大著で、ちょっと難しいがなかなか面白い。実に手広く、いろんな文明を的確に描写している。今でいうところの「比較文明論」のさきがけみたいな本で、ものすごく膨大な知識が盛り込まれているので、自分の専門ジャンルで部分的に越えることは出来ても、全体を通して上回るのは難しいと思われる。 つまりトインビーは前世紀の「知の巨人」の一人なわけだ。 …で、そんな人の研究の概要本が今回手にとったもので、出たのが昭和53年だからほぼ40年前の本である。 なんとはなしにぱらりと読み始めてすぐに気が付いたのが、本の中で「ご存知のとおり~」といった語り口で語ら