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ブックマーク / 55096962.seesaa.net (83)

  • トインビーと文明論、40年前の「常識」とは…。

    屋の300円棚になんか妙にきれいながあったのでテキトーに手にとってみた。アーノルド・トインビーの生涯と研究の集大成、という感じの。 たぶん↓これ。 トインビーというと、代表作は「歴史の研究」だと思う。世界の文明をグループ分けして、その発展などについて論じた大著で、ちょっと難しいがなかなか面白い。実に手広く、いろんな文明を的確に描写している。今でいうところの「比較文明論」のさきがけみたいなで、ものすごく膨大な知識が盛り込まれているので、自分の専門ジャンルで部分的に越えることは出来ても、全体を通して上回るのは難しいと思われる。 つまりトインビーは前世紀の「知の巨人」の一人なわけだ。 …で、そんな人の研究の概要が今回手にとったもので、出たのが昭和53年だからほぼ40年前のである。 なんとはなしにぱらりと読み始めてすぐに気が付いたのが、の中で「ご存知のとおり~」といった語り口で語ら

    nminoru
    nminoru 2017/10/31
  • アンデス文明展図録めも/現在のアンデス地域の考古学

    上野で開催中の古代アンデス文明展の図録、めっちゃ丁寧に解説が入っててボリュームたっぷりだったので読むのに時間がかかった。 日語のアンデス文明があんまり出てない現状、この図録は最新の研究内容を盛り込んだ良質な参考書になっている。カラー写真もたっぷり使われているしお値段的にはかなりお得。 で、せっかく読んだので気になったところをメモしておこうと思う。 ■人類の南米への移住 かつては、氷河期の終わりに氷河の衰退とともに人が移動していった、という説が有力だったが、その後、氷河が後退する以前の遺跡が出てくるようになり、現在では、氷河期が終わる前に海岸沿いに舟で移住していた人々がいたという説のほうが主流説となっている。氷河期から海岸部には人がいて、氷河期の終わりとともに内陸部にも広がっていくようになった、という拡散モデルだ。 しかし、この移住が1回だったのか複数回だったのかがはっきりしていない。

    アンデス文明展図録めも/現在のアンデス地域の考古学
    nminoru
    nminoru 2017/10/31
  • ストーンヘンジは作られて50年しか経ってない捏造遺跡! と大騒ぎされていたのだが

    うんまあだいぶ周回遅れなんだけど、めんどくさくて放置してたんだ。ちょっと前にこういう感じ↓でセンセーショナルなやつが出回ってたよね。 【ショック】“ストーンヘンジ捏造説”急浮上、証拠資料が多数流出!! 考古学者も断言「完全に作り直し」、基礎もコンクリートだった! http://tocana.jp/2017/06/post_13482_entry.html …いやあの、「証拠流出!」っていうか、昔から復元時の写真はフツーに出回ってましたけど? 私が子供の頃の学研かどっかが出してた世界のふしぎ的な図鑑に載ってたよねコレ…。石倒れてたの建て直しましたーって。 古代からずっと変わってないと勝手に思い込んでただけなんじゃ…。←直球 というわけで、最初に要点を纏めよう。 ●ストーンヘンジがここ100年ほどの間に大規模な復元をされたのは事実。(1900年~1964年が最終) ●その際に多少、位置がズレた

    ストーンヘンジは作られて50年しか経ってない捏造遺跡! と大騒ぎされていたのだが
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    nminoru 2017/08/30
  • トイレ無くして愛はない…現代インドとトイレ事情(約5億人が野糞)

    今月のナショジオでインドのトイレ事情特集やってたので、なるほどタイムリーな話題なんだなと思ってしまった。 インドは現在、モディ首相のもとで大規模なトイレ事情改革の真っ最中。その計画は「クリーン・インディア」という名前で知られており、ググれは日語でも情報が出てくる。 そのクリーン・インディアの核となる「各家庭にトイレを」のスローガンを実現すべく、ボリウッド(いわゆるインド版ハリウット゛)では、今年新作映画「Toilet」を公開しようとしている。 よくあるインド映画で、歌ったり踊ったりするラブストーリーなのだが、予告編や粗筋からして、野糞に耐えられなかったを呼び戻すために村にトイレを作ろうとする、政治的なメッセージと一致する実にうまいこと作られたプロパガンダ映画でもあるようだ。 Toilet - Ek Prem Katha (2017) http://www.imdb.com/title/

    トイレ無くして愛はない…現代インドとトイレ事情(約5億人が野糞)
  • 離島でー生存ー戦略ー! 沖縄人はどうやって生き残ったか

    なんかこのはひさびさに面白かった。沖縄を含む琉球諸島に住み始めた人々は何処から来たのか? いつからすみ始めたのか? だけではなく、どのように生存を図ったのか、を主題にしている。 要はごはんの話である 人間はごはんべないと死んじゃうんである。そして成人の必要カロリーは古代だろうが現代だろうがだいたい一緒。必要なカロリーを摂取できるか否か。これが何よりもまず生存の条件となる。その意味では、「島」というのは過酷な場所である。何しろ、そこにあるものべつくしてももう何処にもいけないのだから。環境が変わってしまったら、適応できずに死亡する確率が非常に高いのだから…。 著者は最初、「パラダイスだった沖縄諸島の先史時代」というタイトルでを書くつもりだったようだ。 しかし調べていくと全然パラダイスじゃなかったのでタイトルを改めたのだという。島には、人が生存可能なキャパシティというものがある。そのキャ

    離島でー生存ー戦略ー! 沖縄人はどうやって生き残ったか
  • 「四大大河文明」はもう古い、いい加減使うのやめようぜ。っていう話

    いったん社会に定着してしまったフレーズは、なかなか消えることがないのだが、もういい加減ええんちゃう? と思うのが「四大文明」、それも「四大大河文明」という言い方だ。 まずインダス文明は大河文明じゃなかったし。 ・文明期の川の流れを再現したら、そもそも当時はインダス川が無かった ・当時の河川は遺跡からガッツリ離れて流れていた ぶっちゃけ黄河文明も黄河だけじゃない。 ・長江上流の遺跡のほうが古かったりする ・その他の河川流域でも独自に文明が発達していたことがわかってきているので、「古代中国文明」あたりならともかく「黄河文明」という言い方は妥当ではない そして大河に依存しない純然たる一次文明の存在も既に知られている。 中米(オルメカ、トルテカ、マヤ、アステカなどの地域)やアンデス(ナスカ、モチェ、イカなどプレ・インカと最終的にそれらを統合するインカ)、エーゲ海の島嶼で発達するキクラデスなどの文明

    「四大大河文明」はもう古い、いい加減使うのやめようぜ。っていう話
    nminoru
    nminoru 2017/06/15
    マスターキートンにすら四大文明古い論は出てきていたからなぁ。
  • 現代イギリス(UK)人の遺伝子地調査から見えてくる歴史イベントの影響と"ケルト人"の行方

    考古学と遺伝学と言語学から「島のケルトってケルトじゃないじゃん!」という話が出ているのだが元々知識のない言語学は手に負えなかったので、とりあえずまだ結果のはっきりしてる遺伝学方面をまとめておく。 「ケルト人がブリテン島に渡った証拠がないぞ」という部分の話。 ------------------------------------------------------------ 大元の論文はこれ The fine-s cale genetic structure of the British population https://www.nature.com/articles/nature14230.epdf 参考までに、サマリー的な記事 DNA study shows Celts are not a unique genetic group http://www.bbc.com/news/

    現代イギリス(UK)人の遺伝子地調査から見えてくる歴史イベントの影響と"ケルト人"の行方
  • スズメ減る→ハクセキレイ増える/人類の隣人スズメについて読んでみた

    なぜか屋にスズメのが大量に入荷していたので一冊買ってみた。 写真集にしようかなーとも思ったんだけどとりあえず知識系で攻めてみる。 中身はさらっと読める一般知識系ので、身近にいるけどよく知らないスズメについて基知識をおさらしよう! というかんじ。スズメの進化の歴史とは? とか、日人とスズメの関わりとは? とか、スズメの一年の暮らしとは? とか。 スズメの原産地というのはよく知らなかったのだが、今のところアフリカ起源説になっているらしい。人間にひたすらわれながらも、人間の近くで暮らすことを選択した妙な鳥で、いわばツンデレ的なアレである。そんなにコメや麦がすきなのか。人の作る田畑でごはんをたべ、人の家の軒下などに間借りして子育てする。それはヘビやカラスを避けられるという点において、多少人間にわれたとしても生存に有利な環境だったのだろう。でなければ世界中にスズメが広まっていようはずは

    スズメ減る→ハクセキレイ増える/人類の隣人スズメについて読んでみた
  • 反捕鯨団体がコペンハーゲンの人魚像にイタズラ…しかしEUの鯨肉消費量はたぶん増

    こんなニュースが流れていて、「?? デンマークさんあんま捕鯨に関係なくね??」と思ってしまった。 人魚姫の像に赤いスプレー、反捕鯨訴える活動家らが実行? デンマーク https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170530-00000037-jij_afp-int&pos=1 1位ノルウェー、2位日、3位アイスランド、4位グリーンランド。伝統的に鯨をってた国である。 改めてランキング見て気が付いたんだけどイギリスとかも地味に入ってるんな。これは何だろうか。 ここの中に入ってもいないデンマークさんが何で標的にされたのかは最初よく分からなかった。 シェットランド諸島のクジラを守れ。というメッセージからするに、おそらく離島住民の伝統猟に圧力をかけているのだろうが、だとするとかなり理解が厳しい。土壌の豊かでは無い土地の住民が、地元の海で昔ながらの漁やって肉ってる

    反捕鯨団体がコペンハーゲンの人魚像にイタズラ…しかしEUの鯨肉消費量はたぶん増
  • 鳥と恐竜の狭間。鳥を鳥たらしめているものは遺伝子の"スイッチ"だった

    発表したのは東北大、なので有り難いことに日語ドキュメントがあるぞ。 鳥類の進化に関わったDNA配列群を同定―鳥エンハンサーの発見― https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20170203_02web.pdf 元論文はこちら、遺伝学とかの専門用語がわかる人は大元をどうぞ…。 Functional roles of Aves class-specific cis-regulatory elements on macroevolution of bird-specific features https://www.nature.com/articles/ncomms14229 ざっくりとした内容は最初にリンクしたPDFのほう(一般むけプレスリリース)で読み取れる。 鳥を鳥たらしめている羽毛やくちばしを

    鳥と恐竜の狭間。鳥を鳥たらしめているものは遺伝子の"スイッチ"だった
  • 【狂気と】色んな意味で酷い(褒め言葉)本、「バッタを倒しにアフリカへ」【偉人の狭間】

    人間らしさと人工物っぽさのちょうどいい具合の中間を「不気味の谷」というらしいが、このは、"この人ヤバくね? 頭おかしくね?" というのと、"すごいな…熱いし真剣に研究してるんだな…"っていうのの、ちょうど中間にハマって妙にぞわぞわくる不気味なだった。「狂気に満ちた最高のエッセイ」と評している人がいたが、その言葉がドンピシャだ。 簡単に言うと、昆虫博士を目指したある若き博士の就職奮闘記である。 というと面接受けたり論文提出したりという話かと思うだろうが、なにしろ舞台の大半がアフリカのモーリタニア。著者の研究は、サハラの周辺に位置するサヘル地帯(緑がちょっとだけある)に大発生するサバクトビバッタなのだ。バッタが大発生して作物をい荒らすと当然、飢饉が発生する。とっとと退治しなくてはならない。だが、発生メカニズムや生態が良く分からないのでは退治も大変だ。ていうかそもそもバッタの大群なんて発生

  • 「島のケルトは実はケルトじゃなかった」から派生する諸問題~"ケルト神話"がケルト神話じゃなくなります 現在位置を確認します。/ウェブリブログ

    【前段】 「島のケルト」は「大陸のケルト」とは別モノだった。というかケルトじゃなかったという話 https://55096962.seesaa.net/article/201705article_21.html 悲しいけれどこれ現実なのよね… ちなみに「文化だけでもケルトなら、ケルト人の子孫じゃなくてもケルト名乗っていいじゃん」という反応もいただいたのだが、残念ながら「ケルトを名乗ってるだけでケルト要素がほとんどない別の文化でした」という話なので、その路線でもダメだったりする。 A.民族としてのケルト人の子孫の文化を「ケルト」と呼んでいいのでは →子孫じゃなかったことが証明されてしまった B.他民族でもケルト文化を受け継いでいるなら「ケルト」と呼んでいいのでは →明らかに文化が断絶しており類似点が少ない。神話の場合メジャーな神格すら一致してない C.言語として同じ「ケルト語圏」なのだからケ

    「島のケルトは実はケルトじゃなかった」から派生する諸問題~"ケルト神話"がケルト神話じゃなくなります 現在位置を確認します。/ウェブリブログ
  • 「島のケルト」は「大陸のケルト」とは別モノだった。というかケルトじゃなかったという話

    歴史上の民族としての「ケルト」と、近代に作り出された「ケルト的なもの」の間には、深い溝がある。多くの人が持っているイメージは商業的な、そして近代のナショナリズムが生み出した「ケルト的な」幻想に過ぎない。 ――という話はわりと昔から言われていたのだが、最近の研究を久し振りに読み返してみたら、まさかの展開になっていた。 「そもそも島のケルトはケルトじゃない」 「中世以降のケルトは自称してるだけだった」 なんとアイルランドもウェールズも「ケルトを自称する別の何か」でケルト人の子孫じゃなかったのだ。 ******************************** 【旧来説】 ・ケルト人はローマに大陸から追い払われて島の片隅にしか残らなかった ・ケルト人が移住していったから製鉄技術が広まった ・「島のケルト」と「大陸のケルト」は少し違うものとして扱われる このあたりは知ってる人も多いだろうし、いま

    「島のケルト」は「大陸のケルト」とは別モノだった。というかケルトじゃなかったという話
  • Q. ギザの大ピラミッドに登って降りられなくなったらどうなる? A. ヘリ救助されます。

    カフラー王のピラミッドに登って降りられなくなった人たちを救助してる動画を見つけてしまったのですよ…。 https://www.youtube.com/watch?v=I7kBrOZBO1E あーこれめっちゃ恥ずかしい。 皆に見られながら釣り上げられてる(´・ω・`) この珍事が起きたのは2010年で、ヘリはエジプト軍のものだそうな。観光客ではなく地元民だったそうで、これ後でコッテリ絞られただろうなー。 いやさ前々から、ピラミッド登って降りられなくなったらどうすんだろ? って思ってたんですよ。これ見て、一応、レスキューはしてくれるっぽいってことが判りました。無謀登山と一緒…か…。 ちなみに、現在のエジプトではピラミッドに登ることは違法です。 観光客が何度も転落して死亡事故も起きてたりするので禁止。 それでも「登ってみたww」な写真・動画をUPする人は後を絶ちません。 が、登ってるのは、隣のク

    Q. ギザの大ピラミッドに登って降りられなくなったらどうなる? A. ヘリ救助されます。
  • デンマーク/初期ヴァイキング時代の港を発掘なう

    デンマーク史を書き換えるかもしれない大発見、らしいのだが、デンマーク史はそこまで詳しくないのでどこを書き換えるのかは分からない。ヴァイキング時代初期の歴史かな? Archaeologists to uncover secrets of Viking fortress http://cphpost.dk/news/archaeologists-to-uncover-secrets-of-viking-fortress.html ニュースになっているのは、去年見つかったKøgeの近くの円形に防御壁で取り囲んだ港。デンマークで見つかった中では5番目に大きい、と書かれている。作られた時期は900年代、ハーラル青歯王(Harald Bluetooth)の時代。デンマークに存在する、わっか状に壁で取り囲まれた港は、同一の作り方をしているため、同じ人物が作ったかもしれない。とのこと。 ちなみにハーラル(

    デンマーク/初期ヴァイキング時代の港を発掘なう
  • アクエンアテンは独裁王? アマルナから発掘された労働者の骨に折檻の跡

    アマルナ時代の一般庶民は、ムチうち刑を受けていたかもしれないという話。 Spear injuries show worker life in ancient Egypt http://www.usatoday.com/story/news/2015/10/13/egypt-cemetery-punishment-lashes-wounds/73688038/ 最初のセクションにある「An ancient wall carving spells」が具体的にどれを指すのかが分からなかったのだが、古代の刑罰として「ムチで100回打って5回刺す」みたいな体罰が実際にあったのかどうかという疑問に対して、体罰を受けた形跡のある骨が見つかったのでほんとにやってたっぽいよ、という話でいいのかな。これは。 罪状は不明。ただ、発見された5人は、死ぬほどでは無いけれど骨に残るほどの体罰を受けているようだ、と。

    アクエンアテンは独裁王? アマルナから発掘された労働者の骨に折檻の跡
    nminoru
    nminoru 2015/10/20
  • "失われた二十行の復活"ギルガメシュ叙事詩、第五の書板からストーリーが復元される

    2011年にイラクの博物館が盗掘業者から買った粘土板の中から、ギルガメシュ叙事詩の第五の書板部分が見つかり、そこに今まで欠けていた行が残っていたというニュース。 報告書自体は2014年に出ていたようなのだが、あらためて内容を整理して再度発表したのが今回のニュースらしい。ちなみにギルガメッシュ叙事詩は今のところ見つかっている人類最古の叙事詩で、元々はシュメール語で語られていたものがバビロニア語、アッシリア語などに翻訳されて後世に伝わっていった。今回見つかっているものは新バビロニア時代(626-539 B.C.)のバージョン。(なので叙事詩の発祥はめちゃくちゃ古いが、見つかった粘土板自体はやや新しいめ、ということになる) Live Scienceのニュース記事 Lost 'Epic of Gilgamesh' Verse Depicts Cacophonous Abode of Gods ht

    "失われた二十行の復活"ギルガメシュ叙事詩、第五の書板からストーリーが復元される
  • 「神殿から始まる定住生活」アンデス文明の謎とナバテア文明のリンク

    ナバテアって何やねん? というあなたにはこれをどうぞ。いわゆる「沙漠の都市」ペトラを首都とした政体の名前だ。「文明」とついているが、文明と呼ぶべきなのか文化と呼ぶべきなのかは微妙。遊牧民によって築かれ、壮麗な都市を築くもその後滅び去ってしまい、実体にはいまだ謎が多い。 そのナバテアとアンデス文明がどう結びつくのかという話だが、面白いところに共通点があるのだ。 それは、どちらも 定住後、最初に作ったものが神殿 というところ。 アンデスの考古学においては、畑作などが発展し、余剰作物が生まれ、階級社会となってから神殿を建てるのではなく、定住を開始した最初期に神殿が作られ、それが逆に農耕や定住、階級社会などを発展させていく動力源になったという意味で「はじめに神殿ありき」というフレーズが使われる。 「はじめに神殿ありき」とは1960年に「交差した手の神殿」の一部が見つかったときに泉靖一が発したフレー

  • 遺跡の修復と保護に一生を捧げた考古学者の死 - Khaled al-Asaad

    シリアのパルミラ遺跡の修復と保護に尽力した、シリア人考古学者のKhaled al-AsaadがISIS(ISIL)によって惨殺された。罪状は「パルミラ遺跡の偶像を守った異端者」だということ。彼は自らが生涯を捧げてきたパルミラ遺跡で殺され、斬首された首はローマ時代の柱に吊り下げられていたという。(※) こんな、どうしようもなく気分の悪くなるようなニュースが流れてきた。 映像ニュースはアル・ジャジーラ英語版から。 http://www.aljazeera.com/news/2015/08/isil-accused-killing-syrian-archaeologist-palmyra-150820024438674.html ナショジオ英語版にも記事がある。 Archaeologist's Execution Highlights Risks to History's Guardians h

    遺跡の修復と保護に一生を捧げた考古学者の死 - Khaled al-Asaad
    nminoru
    nminoru 2015/08/27
  • 汝ら、神を喰らいて神とならん。~メジェド・ケーキとピラミッド・テキスト

    えー先日レポートした渋谷ハンズのエジフェスとメジェドケーキ(&ツタンケーキ)。 好評だったのか、その後、池袋でもやったらしいです。 神の姿のケーキをっていいのかどうかなどの意見もありましたが、古代エジプト的には 神をうのはアリ です。ただし神をえるのはファラオに限られます。どういうことか。 ●ピラミッド・テキストに「神賛歌」と呼ばれる節がある。 「人」ではなく「神」です。 ウナス王のピラミッド内部の壁面にビッシリと描かれた、有名な ふっかつの じゅもん ことピラミッド・テキストの中の有名な一節に、「神を喰らいて神とならん」的な部分があるのですよ。 前段階として、「ウナスは不滅であり神々とともに永遠である」といった呪文が長々と続いて、その後につづくのが以下の節。 273-4 天空はかき曇り、星は光を失う。 蒼穹はうち震え、アケルーの骨はわななく。 すべての運動(うごき)は静まる。

    汝ら、神を喰らいて神とならん。~メジェド・ケーキとピラミッド・テキスト
    nminoru
    nminoru 2015/08/27