2017年12月、アフガニスタン・マザリシャリフに駐留するドイツ軍部隊を訪問したフォンデアライエン独国防相(現・欧州委員会委員長)。ISAF終了後も、ドイツはNATOの一員としてアフガニスタンに関与し続けた (C)EPA=時事 アフガン関与は「NATOの戦争」だったからこそ、米軍の一方的撤退に対する憤りが湧き出した欧州諸国。だが逆に、米軍が抜ければ作戦遂行が不可能、という事実も突き付けられた。一体化か、自律か――必要なのはこの20年の検証と総括だ。 2021年8月15日のカブール陥落とその後の混乱状況については、世界中でさまざまな議論がなされているが、端的にいって欧州は、憤っている。そして、それでも状況を根本的には変えられないことへの無力感が増大している。 憤っているのも、無力感にさいなまれるのも、その基礎にあるのは、欧州が過去20年にわたり、極めて深くアフガニスタンに関与してきたという事
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