今から数年前、14年間に及ぶ大統領在任期間の半分に達しない頃、ウゴ・チャベス氏は新しい大統領専用機を購入した。 機種はエアバス「A319」で、価格は6500万ドル。内装には贅沢な白なめし革を使い、キャビンの壁には国家の英雄の絵を飾り、シートテーブルには金の蝶番を付けていた。 大統領を批判する人々はすぐにこれを「恥さらしな飛行機」と呼んだ。チャベス氏はそれでもお構いなしにこの飛行機を使った。 当時は人気においても権力においてもまさに絶頂期で、「21世紀の社会主義」という自らのビジョンへの支持を集めようと外国訪問を繰り返した。リビアのムアマル・カダフィ大佐もチャベス氏の胡散臭い仲間の1人だった。 足元が揺らぐチャベス大統領 時代とは、かくも大きく変わるものだろうか。当時のチャベス氏には、文字通りの意味でも政治的な意味でも足元にゆとりがあった。しかし現在、同氏は外国で評判をすっかり落としている。