ITの世界には、垂直統合と*水平分業*の二つのビジネスモデルがあります。どちらが主流になるのか、それは時代により入れ替わります。そして、今は「モデルの入れ替わり」の時期なのかもしれません。きっかけは、iPhoneの大成功です。 始まりは、垂直統合でした。メインフレーム(汎用大型コンピュータ)の世界では、元祖・垂直統合と呼ぶべき強固なビジネスモデルが成立していました。 IBMはある時期、コンピュータ産業で図抜けて成功した特別な会社でした。IBMという一つの会社がコンピュータアーキテクチャを設計し、ハードウエアを設計・製造し、OSを開発し、アプリケーションを開発し、顧客に販売し(あるいはレンタルし)、サポートを提供していました。日本では富士通と日立製作所がIBMに範を取った垂直統合型のメインフレームビジネスを展開しました。 ここに大きな事件が起き、垂直統合のビジネスモデルに破壊的な変化を引き起
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