【編者インタビュー】頭木弘樹さん/『ひきこもり図書館 部屋から出られない人のための12の物語』/毎日新聞出版/1760円 【本の内容】 本書の冒頭に「ひきこもり図書館 館長」こと編者の頭木さんの《ご挨拶》がある。それはこんな文章で始まる。《この図書館の目的は、ひきこもりを肯定することでも、否定することでもありません。ただ、ひきこもることで、人はさまざまなことに気づきます。心にも身体にもさまざまな変化が起きます。/そのことを文学は見逃さずに描いています。その成果をひとつに集めたいと思いました》。選ばれた12の物語は実にさまざま。最後の「あとがきと作品解説」も、頭木さんが各々の作品を「どう読んだか」がわかり、理解が深まる。 『絶望名人カフカの人生論』や『絶望読書』などで知られる頭木弘樹さんの新刊は、「ひきこもり」をテーマにしたアンソロジー。萩原朔太郎の散文詩や宇野浩二の私小説、SFやホラーの古
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