2018年11月30日、文化庁が主催するシンポジウム「芸術資産『評価』による次世代への継承─美術館に期待される役割─」が開催されました。人口減少と超高齢化社会が進行する日本では、美術品などの芸術資産の活用と次世代への継承が極めて重要になってきています。そこで、文化・芸術資産の活用の重要性、価値評価を高めていくための方策、今後の美術館の在り方などを議論するシンポジウムが行われました。本パートでは、キーノートスピーチとして、前文化長官で山梨県立美術館館長の青柳正規氏が日本のアート市場の概観を述べました。(撮影:古澤龍) 日本のアート市場が陥っている悪循環 青柳正規氏:10分ほどですが、今日の話題提供という意味でお話し申し上げます。(資料の)一番下にあるように、日本の(アートの)市場規模が推計で3,260億円ということで、GDPに比べてあまりにも小さい数である。それがなぜかということが、今日の話
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