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ブックマーク / realsound.jp (11)

  • 森岡賢は、新たな化学反応を求めていたーーSOFT BALLETからminus(-)までを改めて振り返る

    驚いた。体調不良を理由に3月のソロ・ライブが中止されたとはいえ、つい最近まで、精力的に音楽活動に取り組んでいたのだ。しかし、森岡賢は6月3日に心不全で亡くなったと9日に発表された。49歳の若さだった。 キーボーディスト、コンポーザー、パフォーマーとして、様々なユニット、ソロ、客演で異彩を放った人である。代表的な活動といえば、やはりSOFT BALLETになるだろう。藤井麻輝、遠藤遼一とともに結成し、1989年にデビューしたこのユニットで、森岡はアーティストとして広く認知された。1995年に解散したが、2002〜2003年には一時的に再結成している。 打ち込み中心のテクノ・トリオというSOFT BALLETの編成には、YMO、TMNという先例があった。ただ、YMOはインストゥルメンタルの曲の割合が多かったし、全員が楽器演奏者だった。また、TMNはボーカル1人+演奏する2人という構図だった。位

    森岡賢は、新たな化学反応を求めていたーーSOFT BALLETからminus(-)までを改めて振り返る
  • 【新春放談】曽我部恵一×豊田道倫が語る20年の交友、そして2016年の音楽

    シンガーソングライターの豊田道倫がCDデビュー20周年記念アルバムとなる『SHINE ALL AROUND』を2015年12月30日に、曽我部恵一が率いるサニーデイ・サービスがシングル『苺畑でつかまえて』を2016年1月15日に、それぞれリリースする。1990年代より、時にライブで共演を果たすなど長く親交を続けてきたふたりは、互いの表現からどんな刺激を受け、今どんな音楽を生み出そうとするのか。90年代から現在までを振り返りつつ、それぞれの表現論や新作についてまで、たっぷりと語り合ってもらった。 「曽我部くんとは“地方から出てきた感覚”が近い気がしていた」(豊田) ーーおふたりはこの20年間、それぞれ音楽を作り続けるなかで、互いのことをどんな風に意識していましたか。 曽我部:僕が豊田くんをすごいと思ったのは、96年ぐらいにMILK(恵比寿)で一緒にライブをやった時で、それ以来ずっと聴いてきま

    【新春放談】曽我部恵一×豊田道倫が語る20年の交友、そして2016年の音楽
  • 石野卓球とピエール瀧が明かす、電気グルーヴの四半世紀「『N.O.』は今歌っても恥ずかしくない」

    『DENKI GROOVE THE MOVIE?』 石野卓球とピエール瀧インタビュー 2015.12.21 17:30 テレビやラジオや各雑誌やウェブ等のメディア、それも朝のワイドショーや『SMAP×SMAP』にも出演するなど、ドキュメンタリー映画『DENKI GROOVE THE MOVIE? -石野卓球とピエール瀧-』の公開が、ファンを超えたスケールで注目を集めている電気グルーヴ。1989年の結成から2014年のフジ・ロック・フェスティバル出演&ライジング・サン・ロック・フェス出演&ツアー「塗糞祭」まで、25年分の膨大な映像を2時間弱にまとめて電気の歴史を描いたのは、『モテキ』『バクマン。』などのヒット作も、『恋の渦』のようなカルトな傑作も同時に生みつつ活躍中の「東洋一メジャーとアンダーグラウンドの境目のない監督」大根仁。電気に出会ったことで自分の人生が変わってしまったことを自覚してい

    石野卓球とピエール瀧が明かす、電気グルーヴの四半世紀「『N.O.』は今歌っても恥ずかしくない」
  • 海外と日本におけるライブストリーミング配信の差とは? 各フェスの事例を比較してみた

    今年も海外フェスでさまざまなライブストリーミング配信の取り組みが行われている。今年の6月に開催されたイギリスの巨大音楽フェス『Glastonbury Festival』では、3日間6ステージ最大250時間に及ぶ生配信が行われたり、各国で開催されているEDM系フェス『ULTRA』では、当日の生配信はもちろん、高画質のライブ映像をアーカイブ化してフェス終了後も楽しめるような環境が整えられている。 これらのような配信は日からでももちろん楽しむことができるが、海外フェスならではの楽しみ方だ。日の主要フェスでライブストリーミング配信を導入しているものは現状とても少ない。同じフェスでも日海外でインターネット配信の取り組みについて差があるのはなぜなのか。海外フェスの動向に詳しい音楽ライターの上野功平氏に聞いた。 「欧米を中心とする海外ではフェス自体の歴史も長く、幅広い世代に根づいた文化となってい

    海外と日本におけるライブストリーミング配信の差とは? 各フェスの事例を比較してみた
  • テイ・トウワが語る、トレンドを超えた音楽の作り方「アンテナが錆びてても必要な電波は入ってくる」

    テイ・トウワが通算8枚目となる新作アルバム『CUTE』を7月29日にリリース、先行配信を7月1日よりスタートする。細野晴臣、高橋幸宏、砂原良徳、LEO今井、UAなど多彩なミュージシャンを迎えて制作された同作は、まさに“CUTE”と形容したくなる繊細かつ魅惑的なダンスミュージックが展開されている。今回は、音楽評論家の小野島大氏がテイ・トウワ人を直撃。アルバムの制作背景や軽井沢での生活、自身のDJスタイルやリスナーとしての感覚に起きた変化などを語ってもらった。(編集部) 「今までと同じスキームでいいのか疑問を持った」 ――今回、マスタリング・エンジニアが新しい人なんですね。 テイ:そうです。『LUCKY』(2013年)とその前の『SUNNY』(2011年)『BIG FUN』(2009年)は、ニューヨークのステアリング・サウンドのグレッグ・カルビとやってました。もともとはジョン・レノンやトーキ

    テイ・トウワが語る、トレンドを超えた音楽の作り方「アンテナが錆びてても必要な電波は入ってくる」
  • 岡村詩野と田中宗一郎が語る“音楽ライターのあり方” 「自覚と見極めがないまま文字だけが増え続けている」

    『オトトイの学校 presents 「岡村詩野音楽ライター講座 YMW特別編』でトークを行った岡村詩野氏(左)と田中宗一郎氏(右)。写真提供:YEBISU MUSIC WEEKEND(撮影:Yutaro Suzuki) 11月1日~3日にかけて行われた、恵比寿発のエンタメフェス・『YEBISU MUSIC WEEKEND』。同イベントではアイドルやロックバンド、DJなどのライブに加え、音楽にまつわる各業界の有識者たちが活発なトークセッションを行った。今回は、数々の音楽ライターを輩出してきたオトトイの学校の『岡村詩野音楽ライター講座』の特別編として、講師である岡村詩野氏とゲストの田中宗一郎氏(「SNOOZER」編集長、音楽サイト「ザ・サイン・マガジン・ドットコム」クリエイティヴ・ディレクター)が登壇したトークセッションを一部レポート。音楽にまつわる文章を長年に渡って書き続けてきた二人が、ライ

    岡村詩野と田中宗一郎が語る“音楽ライターのあり方” 「自覚と見極めがないまま文字だけが増え続けている」
  • 豊田道倫+カンパニー松尾が語る、2014年の言葉と音楽「皆のモヤモヤしたエネルギーを感じる」

    豊田道倫が10年ぶりの弾き語りアルバム『SING A SONG 2』を8月6日にリリースする。1日で28曲を録音した2004年の2枚組アルバム『SING A SONG』の続編となる同作は、CD3枚組に40曲を収録した弾き語りアルバムで、内田直之が前作と同じくレコーディングエンジニアを務めている。今回リアルサウンドでは、豊田のライブを撮影し続け、映像作品にも起用してきたカンパニー松尾監督との対談が実現。新作にまつわる話に加え、二人の表現スタンス、松尾監督作品『テレクラキャノンボール 2013』などについても語り合った。 「豊田くんは真面目でありながら、いい加減にやろうとする」(松尾) 松尾:新作『SING A SONG 2』、一気に聴きましたね。一気聴き(笑)。入っているのは、ライブでよく聴いている曲ばかりですよ。ずっとライブに通いつづけているファンだったら「ようやく音源化か」と思うかも。前

    豊田道倫+カンパニー松尾が語る、2014年の言葉と音楽「皆のモヤモヤしたエネルギーを感じる」
  • “答え”よりも“謎”のある作品をーー銀杏BOYZ峯田と豊田道倫が見据える「2040年の音楽」

    銀杏BOYZのフロントマン峯田和伸と、孤高のミュージシャン豊田道倫の対談後編。前編【「街は静かだけど、心のノイズは増えている」】では、互いの作風に対する思いや、銀杏BOYZの新作がノイジーな仕上がりとなった背景について会話が展開した。後編では、豊田特有のレコーディング術から、90年代のロックシーン、さらには東日大震災後の音楽観まで語り合った。 豊田「ミュージシャンは曲を把握していないほうが、意外と力を発揮する」 峯田:ところで豊田さんの新しいアルバム(豊田道倫 & mtvBAND『FUCKIN' GREAT VIEW』)。あれ、マスタリングはAbbey Road(編注:イギリスのアビーロードスタジオ)ですか? 豊田:Abbey Road。1曲、1万4000円くらいでできる。ただ音源送るだけっていう。でもあんまり変わんないかな、ちょっといい感じっていう。仕上がり早いし、プリセットって噂もあ

    “答え”よりも“謎”のある作品をーー銀杏BOYZ峯田と豊田道倫が見据える「2040年の音楽」
  • 峯田和伸と豊田道倫が語る、音楽の生まれる場所「街は静かだけど、心のノイズは増えている」

    9年ぶりのオリジナルアルバム『光のなかに立っていてね』と、ライブアルバム『BEACH』を同時リリースし、轟音ノイズに満ちたサウンドで2014年初頭の音楽シーンを震撼させた、銀杏BOYZの峯田和伸。そして、90年代半ばよりパラダイスガラージおよびソロ名義でオルタナティブな音楽作品を連発し、峯田を含めた後続世代からもリスペクトされている孤高のミュージシャン、豊田道倫。バンドサウンドに深く取り組んだ新作『FUCKIN' GREAT VIEW』をリリースした豊田は、銀杏BOYZの新作から近年にない「カオス」を感じ取ったという。リアルサウンドでは今回、奇しくも同じ日に新作を発表した両者の対談が実現。和やかな雰囲気のなかで、二人の会話は互いの音楽に対する思いから、「街」「ノイズ」をめぐるディープな考察へと展開した。 峯田「豊田さんの声は、出そうと思って出せる声じゃない」 峯田:昨日、豊田さんの昔のパラ

    峯田和伸と豊田道倫が語る、音楽の生まれる場所「街は静かだけど、心のノイズは増えている」
  • そして、メタルと老人が残った ーー洋楽誌『クロスビート』休刊に寄せて - Real Sound|リアルサウンド

    洋楽誌『クロスビート』休刊について書くにあたって、まず自分の立場を明らかにしておきたい。創刊当初の80年代後半から90年代前半にかけては熱心な読者として。90年代中盤は同じ洋楽誌である『ロッキング・オン』の編集者として。今年創刊25周年を迎え、その矢先に休刊が決定した『クロスビート』だが、その存在を日常的に意識していたのは、したがってその歴史のちょうど上半期の10数年ということになる。これから書くのは、そのくらいの非インサイダーの立場からの『クロスビート』への「追悼文」、そして元インサイダーの立場からの洋楽誌全体への「追悼文」である。 そもそも『クロスビート』とは何だったのか? Wikiをチェックしてもテキトーな情報しか書かれていないし、休刊の情報が流れてからのSNS上の書き込みなどを見ても、史実を正確にとらえている人間が少ないので、そこから定義していきたい。よく言われる「『ロッキング・オ

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  • 追悼・藤圭子 ジャンルを超えた大名曲「夢は夜ひらく」の知られざる歴史 - Real Sound|リアルサウンド

    歌手・藤圭子が8月22日、西新宿のマンションから飛び降り自殺を図り、大きなニュースとなった。いまでは宇多田ヒカルの実母として語られることのほうが多かった彼女だが、デビューアルバムの『新宿の女/”演歌の星”藤圭子のすべて』、続くセカンドアルバム『女のブルース』の2作品がオリコンチャートで37週連続1位という前代未聞の記録を打ち立てたほどの歌手。この記録は宇多田をもってしても破れていない。なかでも彼女の最大のヒット曲は「圭子の夢は夜ひらく」。若い読者にはピンとこないかもしれないが、実はこの曲、新たなロックシーンを切り拓いた名曲としても誉れ高いのだ。 もともとこの「夢は夜ひらく」は、1966年に園まり、緑川アコ、藤田功と愛まち子、バーブ佐竹の4者がレコード会社を超えた”競作”というかたちで発売。これを70年に石坂まさをが”圭子バージョン”で詩を付け直し、不朽の名曲「圭子の夢は夜ひらく」は誕生した

    追悼・藤圭子 ジャンルを超えた大名曲「夢は夜ひらく」の知られざる歴史 - Real Sound|リアルサウンド
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