DNAコンピュータは、従来のシリコンベースのコンピュータとは異なり、DNAやその他の生体分子を使用して計算を行うコンピュータである。従来の2進法(0と1)の代わりに、DNAの4つの塩基(アデニン、チミン、グアニン、シトシン)で情報を表現する。 これまでのDNAコンピュータは、情報の保存か計算のいずれかしかできなかったが、今回新たに開発したシステムは両方を実現する。具体的には、データの保存や取り出し、計算、消去、書き換えなどの一連の操作を繰り返し行える。 これを実現するために「Soft Dendritic Colloids」(SDC)と呼ばれる特殊なポリマー構造を活用。SDCは、セルロースアセテートなどで作っており、枝分かれするように階層的に分岐した構造を持つ。枝分かれした途中でDNAを吸着させる。 この構造により、データの安定した保存と非破壊的な読み出しを実現。また、この構造は非常に高い表