ビッグバンから1億8000万年後という宇宙の歴史のごく初期に「宇宙最初の恒星」が生まれた証拠となる電波信号が初めて検出された。 【2018年3月6日 米国国立科学財団】 私たちの宇宙は約138億年前にビッグバンと呼ばれる超高温の状態から誕生したと考えられている。ビッグバンから約38万年が経ったころには宇宙の温度が下がり、中性の水素原子が作られた。このころの宇宙には、物質は中性水素ガスとダークマターしか存在せず、光を放つ天体は生まれていなかった。「宇宙の暗黒時代」と呼ばれるこの時代は、数億年にわたって続いたと考えられている。 やがて、物質密度の高い部分が重力で集まって収縮し、最初の恒星や銀河が生まれると、恒星から放射される強い紫外線によって中性水素ガスはすべて電離された。この「宇宙の再電離」によって宇宙の暗黒時代は終わったとされる。しかし、宇宙最初の恒星がいつ生まれ、再電離がいつごろ起こった