8月1日から9日にかけて,新学術領域「共創的コミュニケーションのための言語進化学」主催による連続講演会「EVOLINGUISTICS 2018:言語とコミュニケーションの進化」が東京,京都の各所で開かれた.すべて聴講することはできなかったが,都合がついたものには参加してきたので,ここで紹介したい. 8月1日 キーノートレクチャー1 東京大学駒場キャンパス 900番教室 最初に主催者の岡ノ谷一夫から趣旨説明があり,その後トマセロ教授の講演となる. Introduction to Evolinguistics 岡ノ谷一夫 露払いとして趣旨説明をしたい.まずこの新学術領域の「共創的コミュニケーションのための言語進化」だが,「共創」と「言語進化」がキーワードになる. 「共創」は人間が合意の中で振るまうことにより互恵的な社会を作り,その中で累積的な文化を創造していくということを表す言葉だ.「言語進化