イラク・モスルの旧市街にある市場が再開する式典に向かう、国旗を手にした少女たち(2018年1月11日撮影)。(c)AFP / Ahmad Muwafaq 【6月18日 AFP】「この路地には住民がいます」──イラク・モスル(Mosul)の主要道路につながる狭い通りに張り出されたぼろぼろの布切れには、赤、黒、青のペンキで、こうした意味のアラビア語が手書きで記されていた。この路地は、人が住めるような場所にはとても見えない。戦闘が終わって2年近くになるが、路地を囲む建物の壁には今も弾痕や迫撃砲のへこみが残り、ひび割れた舗道には下水がごぼごぼと音を立てながら流れ込んでいる。通りに掲げられた表示は、生活物資を届けに来た支援グループに住民らの居場所を示すためのものだ、AFPの同僚たちがそう教えてくれた。荒廃した迷路のようなモスル西部では、住民たちが人目につかずに細々と暮らしている。 私がモスルを訪れる
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