12月15 石山永一郎『ドゥテルテ』(角川新書) カテゴリ:政治・経済7点 政治においてアウトサイダーが大きな期待を集めて政権を獲得し、結局その期待に応えられずに支持率を落として政権後半はグダグダになる。これは民主主義においてよく起こることですし、例えば、フィリピンでもエストラーダ大統領などはそのパターンでした。 本書の主役であるドゥテルテ大統領も、なんとなくこのようなパターンをとるのではないかと思っていましたが、高い支持率を保ったまま今年大統領を退任しました。しかも、コロナの影響で経済が大きく低迷した時期を経験したにもかかわらずです。 本書は、そんなドゥテルテ大統領の人気の秘密と、フィリピンという国の現状を探った本になります。著者は共同通信でフィリピン支局勤務などを務めたジャーナリストで、マルコス時代のフィリピンから取材している人物になります。 評価としては「ドゥテルテびいき」ではあると