もうひとつの声で──心理学の理論とケアの倫理 作者:キャロル・ギリガン 風行社 Amazon 言わずとしれた、「ケアの倫理」を最初に提唱した元祖的な本。このブログの以前の記事でねだったら購入してもらえましたので読みました*1。また、この本を読むために、批判対象であるローレンス・コールバーグの本も事前に読んでいた*2。その後に忙しくなって読むのが遅れたのでGWをきっかけに読んだけれど……残念ながら、なかなか苦痛な読書であった。 以前にファビエンヌ・ブルジェールの『ケアの倫理-ネオリベラリズムへの反論』を読んだ際には、哲学や倫理学の本にあるまじき「政治性」について、以下のような文句を書いた。 そして、わたしが思うに、これらの本がつまらない最大の理由は、哲学の議論であるくせにアイデンティティ・ポリティクスに主張を引きづられていることだ。何が是とされて、何が否とされるかという前提は、本が書かれる前
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