記事:春秋社 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ「The Sea of Ice, (German: Das Eismeer) (1823–1824)(氷の海)」 書籍情報はこちら そろそろニーチェ観をアップデートしませんか? 相変わらずニーチェ(1844~1900年)は日本で大人気です。初学者向けの解説書や入門書の類い、はたまたニーチェのものと思しき名言・格言をどこからか集めた本まで、「ニーチェ」という言葉をタイトルに含む書籍が毎年のように出版されています。けれども、それらはだいたいが旧態依然としており、残念ながら、国際的なニーチェ研究の最先端の議論状況やその成果がきちんと反映されている、あるいはそうでなくてもそれに匹敵する水準のものはほとんど見受けられません。実は近年、特に英語圏を中心としたいわゆる「分析系ニーチェ研究」が大きな盛り上がりとともに目覚ましい成果を出しており、ニーチェ哲学に
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