物理学者が物質の新しい形態を開発した。その原子は空間ではなく、時間経過に応じたパターンを繰り返すそうだ。 “時間結晶(time crystal)”と呼ばれるその物質は、かつてあり得ないと考えられていたものだ。「非平衡相というまったく新しい世界への扉」を開き、いずれは超安全な量子コンピューターを登場させる可能性を秘めているという。
2015年4月21日 理化学研究所 エコール・ポリテクニーク 原子核研究所宇宙物理センター/パリ第7大学 トリノ大学 カリフォルニア大学 アーバイン校 要旨 理化学研究所(理研)戎崎計算宇宙物理研究室の戎崎俊一主任研究員、光量子工学研究領域光量子技術基盤開発グループの和田智之グループディレクターらの共同研究グル―プ※は、スペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去技術を考案しました。数センチメートル(cm)サイズの小さなスペースデブリを除去する方法の提案は、初めてです。これはエコール・ポリテクニークと原子核研究所宇宙物理センター/パリ第7大学(フランス)、トリノ大学(イタリア)、カリフォルニア大学アーバイン校(米国)との共同研究による成果です。 スペースデブリは、地球衛星軌道を周回する不要な人工物体です。近年宇宙開発の活発化に伴い増え続けています。2000年から2014年の間にスペースデブリの量は約2
藻類「オーランチオキトリウム」の沖縄株=筑波大提供 藻類に「石油」を作らせる研究で、筑波大のチームが従来より10倍以上も油の生産能力が高いタイプを沖縄の海で発見した。チームは工業利用に向けて特許を申請している。将来は燃料油としての利用が期待され、資源小国の日本にとって朗報となりそうだ。茨城県で開かれた国際会議で14日に発表した。 筑波大の渡邉信教授、彼谷邦光特任教授らの研究チーム。海水や泥の中などにすむ「オーランチオキトリウム」という単細胞の藻類に注目し、東京湾やベトナムの海などで計150株を採った。これらの性質を調べたところ、沖縄の海で採れた株が極めて高い油の生産能力を持つことが分かった。 球形で直径は5〜15マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。水中の有機物をもとに、化石燃料の重油に相当する炭化水素を作り、細胞内にため込む性質がある。同じ温度条件で培養すると、これまで有望
【11月11日 AFP】ドイツの医師チームが3日、網膜下に埋め込む最新式の「人工眼」によって、進行性疾患で中途失明した患者の視力を劇的に回復することに成功したと発表した。 手術を受けて「人工眼」を装着した被験者3人は全員、物やその形を認識することができるようになり、そのうち1人は部屋の中を歩き回ったり、時計を読んだり、7段階の灰色のグラデーションを見分けることさえもできた。 学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)」に発表論文を掲載した同協会は、「電気視覚人工器官における画期的な前進。網膜色素変性によって視力を失った世界の20万人の生活に革命をもたらすだろう」と賞賛した。網膜色素変性は、眼球の後ろの網膜にある光受容器が徐々に機能しなくなる進行性の疾患だ。 外科分野では過去7年にわたって、人工器官を網膜に埋め込み、眼鏡に装着した極小
粉体の”ジャミング転移現象”を用いて、電気掃除機とコーヒーかすを材料に指がないのに何でもつかむことができ、操作できる球状の装置をアメリカの研究チームが開発したそうです。 [YouTube] ugripper_pnas2_s.wmv “ジャミング転移現象”とは、粉体の密度が低い状態では粉体が液体に似た性質(乾いた砂がバケツから流れるようにこぼれる性質)を持つのに対し、密度がある値を超えて高くなると粉体が固体に似た性質(砂のお城のように同じ状態を保つ性質)を持つ現象とのこと。 参考サイト:何でもつかめて操作できる、新発想のロボット(動画) | WIRED VISION 何かを持ち上げるときには、ゆるく詰めたコーヒーかすの袋が対象物に密着する。その後、粒子間に存在する空気を電気掃除機で吸い取ると、袋が固くなり、対象物の輪郭に沿った形の強力な万力のようになって固定される。開始時の袋の体積を、わずか
ノーベル化学賞に輝いた鈴木章・北海道大名誉教授(80)は8日、産経新聞の取材に応じ、「日本の科学技術力は非常にレベルが高く、今後も維持していかねばならない」と強調した。昨年11月に政府の事業仕分けで注目された蓮舫行政刷新担当相の「2位じゃだめなんでしょうか」との発言については、「科学や技術を全く知らない人の言葉だ」とばっさり切り捨てた。 受賞理由となった「パラジウム触媒でのクロスカップリング技術」は医薬や液晶など幅広い分野で実用化されている。それだけに鈴木さんは「日本が生き残るためには付加価値の高いものを作り、世界に使ってもらうしかない」と、科学技術の重要性を指摘した。 昨年の事業仕分けで理化学研究所の次世代スーパーコンピューターの予算が削られたことについては「科学や技術の研究はお金がかかる。研究者自身の努力や知識も大切だが、必要なお金は政府がアレンジしなければならない。(スーパー)コンピ
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