教育への政治介入や評価の低い教員の処分規定を盛り込んだ地域政党「大阪維新の会」の教育基本条例案。11月27日にあった大阪の府知事・市長ダブル選で維新の会が圧勝し、実現に向け一歩進んだ。「維新ショック」は全国の教育界にも広がっている。【田中博子、福田隆、遠藤拓、木村健二】 「教育委員会は、今回の選挙の結果をしっかりと重く受け止めるようお願いしたい」 ダブル選の当選記者会見で、橋下徹・新大阪市長はこう述べた。維新は現在、府、大阪・堺両市の3議会での条例案可決を目指している。維新の条例案には、これまで「橋下教育改革」に協力してきた府の教育委員も反対を表明。中西正人教育長を除く全委員5人が、条例案が可決されれば辞任する意向を一時表明するなど異常事態となっている。 ◇ 維新の条例案について、全国の教育関係者は一様に否定的だ。特に現役の教師からは、厳しい批判の声が上がっている。 栃木県立高校の30代の