十勝鉄道(帯広市、大和田裕一社長)は、JR貨物の帯広貨物駅から日本甜菜製糖芽室製糖所の約5・4キロで運行している十勝最後の私鉄事業を5月末に終了することを、23日までに決めた。帯広貨物駅まで砂糖などを輸送していたが、6月以降はトラック輸送に切り替える。路線を共同利用していた日本オイルターミナル帯広営業所が5月末で廃止されることから、コスト増で路線維持が難しくなった。この路線の廃止で、十勝の私鉄の歴史に幕が下ろされることになった。 十勝鉄道は日甜の100%子会社で1923年設立。同社の事業のほとんどはトラック輸送で、会社は存続する。鉄道は芽室製糖所製糖量の約10〜15%に当たる年間2万〜3万トンを輸送、ピーク時の80年ごろには約8万トンを運んでいた。 同社の鉄道の歴史は日甜の前身「北海道製糖」が運搬専用路線を運用開始した21年にさかのぼる。23年に十勝鉄道に運行が移管され、24年には旅客輸