新宿区の神楽坂にアルパカがいる−。アルパカ好きの男性記者(41)の耳にそんな情報が入った。以前買い物をしたことのあるアルパカ雑貨専門店が四月、ビルの隣部屋にふれあい施設を開業したという。南米の山岳地方に生息し、日本でも牧場か動物園でしか見ない動物が、都会の真ん中でどう暮らしているのだろうか。 長い坂を上り、雑居ビル1階の扉を開けると、そこは“アンデス”だった。ふわふわの毛、短い足、長い首…。つぶらな瞳で見つめてくるのは、紛れもなく2頭のアルパカだ。約50平方メートルの室内は約20度に保たれ、壁に草木が描かれている。牧場気分を味わっていると2頭が寄ってきた。「餌をくれると思っている。元々は臆病な動物だけど、だいぶ人に慣れてきた」と、「アルパカふれあいランド」の飼育担当、井手真哉さん(29)。
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