その一つは、まだ20代の頃。その夜、5歳年上の先輩から「飲みにいこう」と誘われ、ホイホイとついていった。仕事に自信と充実を覚え始めていた人見は、「先輩は自分を慰労してくれるのだろう」と勝手に考えていた。ところが、飲み始めてしばらくすると、先輩は突然言い放った。 「おまえはダメな奴だ。今のままじゃ成長しない。例えば土日は何をしている? ライバル車を見にいっていないだろう」。予想外の叱責に酔いが醒めてしまう。そして、心の中で人見は叫んでいた。「何を言い出すんだ。俺は慶応の院卒だぞ。あなたは工業高校卒じゃないか。年は上でも、あなたに俺を叱る資格はあるのか」と。 以来、先輩を避けるようになる。しかし、先輩の指摘は正しかった。週末に他社のディーラーに足を運び、競合車を観察すると学ぶことは多かったのだ。「満足してしまうと人は成長しないし、苦労を重ねないと先頭には立てないのです。ありがたい叱責でした」。
軽自動車メーカーが繰り広げる激しい低燃費競争。抜かれては抜き返しの裏に、各社技術陣のどのような努力があるのだろうか。 (※第1回はこちら http://president.jp/articles/-/12310) ハート・ツー・ハートの共同開発 スズキの次世代環境技術は「スズキグリーンテクノロジー」と呼ばれるが、中心技術はエネチャージだろう。 減速時に発電して、東芝製リチウムイオン電池「SCiB」と鉛電池に充電され、その電気はカーナビやエアコン、ライトなどの電装品に使われるシステムだ。走行中にアクセルから足を外すとエンジンへの燃料供給は止まるが、タイヤとつながっているエンジンは慣性で動き続ける。従来は捨てていたこの力を利用してオルタネーター(発電装置)を回して発電する仕組み。ガソリンが発電に使われなくなり(エンジンの発電負荷がほぼなくなり)、燃費性能は格段にアップした。ワゴンRのほか、35
上級車だけでなく軽自動車まで普及が拡大する自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)。車種ごとに特定のグレードに限られていたり、オプション装備になっていたりするものの、各メーカーの装着率は半数以上と高く、購入者からの人気も上々だ。 その自動ブレーキなど予防安全装置の性能を評価する制度「予防安全性能アセスメント」が、4月からスタートした。一口に自動ブレーキといっても、用いる技術の違いなどにより、性能や価格は大きく異なっている。予防安全性能アセスメントによって、それらを横並びで比較しやすくなる。自動ブレーキに注目した車種選びに役立ちそうだ。 予防安全性能アセスメントは、国土交通省が所轄する独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が実施している自動車の安全性能評価「自動車アセスメント」(JNCAP)の強化策の1つとして、新たに取り入れられた。自動ブレーキに加え、車線逸脱警報装置(LDWS=レーンデ
日本自動車工業会は、2013年度に実施した軽自動車使用実態調査の結果をまとめた。 調査は、1981年から隔年で実施しており、軽自動車の使用状況、軽自動車ユーザーの生活意識・消費行動の実態から、社会の要望に対して軽自動車が置かれている位置づけを明らかにすることを目的としている。 今回の調査結果によると、軽乗用系、軽商用系ともに高齢層の割合が大きく、軽トラックでは拡大傾向にあることが明らかになった。また、軽乗用系、軽商用系ともに年収400万円未満の割合が大きく、軽商用系では拡大傾向にある。 使用年数の長期化や、燃費の良さで軽自動車を選ぶ人が増えるなど、維持費を抑える傾向が予想される。 地域別では、軽自動車は、都市規模が小さく、交通が不便な地方に多く普及している。地方における軽自動車の必要性は高く、日々の通勤・通学や食品の買い物等に欠かせない存在となっているためだ。 最近の変化としては、大都市や
新型「パッソ」は、新型エンジンの搭載により、ガソリンエンジン搭載登録車でトップとなる燃費を達成。デザインも大幅な刷新を図った。その一方で安全機能は、横滑り防止装置や「緊急ブレーキシグナル」を標準装備したものの、自動ブレーキに代表される運転支援システムの搭載は見送っている。 トヨタ自動車は2014年4月14日、東京都内で会見を開き、大幅な改良を加えた小型車「パッソ」の新モデルを発表した。同年4月10日発表の「高熱効率・低燃費エンジン群」(関連記事:トヨタの新開発アトキンソンサイクルエンジン、「マツダやホンダより高性能」)を搭載する第1弾車両となる。新型パッソが搭載するのは、最大熱効率約37%を達成した排気量1.0l(リットル)の直列3気筒ガソリンエンジンで、JC08モード燃費は従来比で30%の向上となる27.6km/lを達成した。これは、三菱自動車の「ミラージュ」を抜いて、ガソリンエンジン搭
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く