食べるのは日本人だけ!? ゴボウは中央アジアの原産で、中国では古くから栽培されていたようです。日本へは奈良朝から平安初期に伝播したといわれています。とはいえ、中国で食用にされていたのは宋代(10世紀中~13世紀末)までで、現在ではその種子を漢方薬「ごぼうし(牛蒡子)」として咽痛などに用いるのみで、根は一般に食用としてはいません。 ヨーロッパでは利尿剤 ヨーロッパでも古代は栽培されていたようですが、近世では日本からシーボルトの手を経て新たに伝播しました。やはり食用とはせず、民間薬として利尿剤に用いられています。このように世界広しといえどゴボウを食用にしているのは日本人だけです。 名前の由来 ゴボウの名の由来について「月庵酔醒記」に次のような挿話(エピソード)が載っています。 「弘法大師が中国に渡っていた時、大師がある山里に宿ったところ、その家の主は三十歳くらいにしかみえないのに、その人の息子