県の環境影響評価技術委員会(委員長・亀山章東京農工大名誉教授)は4日、大鹿村でリニア中央新幹線計画をめぐる初審議を開き、JR東海が提示した環境影響評価方法書について審議した。委員からは動植物の保護をめぐる調査を中心に資料や項目の不足を指摘する意見が相次ぎ、JR側に対応を迫った。 亀山委員長ら13人が出席。概略ルート沿線の南木曽町、喬木村で現地調査を行った後、南アルプスを貫くトンネルの坑口に近接すると見られる大鹿村釜沢地区を訪問。引き続き、大河原の村交流センターで委員会を開いた。 最初に同社環境保全事務所長野が解説ビデオを交えて方法書の概要を説明。奥田純三所長が補足し、「本委員会や知事の意見を踏まえ、手続きを進めて環境保全に努める」と述べた。 その後に行った意見交換では、委員からアセス方法をめぐる資料の不備を指摘する意見が相次いだ。 中村寛志信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究