性能品質のよしあしは、要件定義で抽出された性能要件を満たしているかどうかで判断します。開発フェイズでは、設計、実装、試験を通して性能品質を作り込むプロセスを実施します。確保した品質を前提に、管理とメンテナンスを行うことで、運用フェイズでのSLA(サービス・レベル・アグリーメント) が実現できるのです。 では具体的に何をすればよいのか、前回までの連載の内容を踏まえて整理します。 要件定義 性能要件とは、システムの目的を達成するために必要な条件であり、前提条件と目標値として整理します。前提条件とは、処理対象となるデータ量や取引数、ユーザー数などがこれに当たります。目標値とは、レスポンスタイム、同時接続ユーザー数、単位時間当たりの取引件数などです。どちらの数値もモニタリング可能な項目(モニタリング可能とは、ログに出力されているか、ツール/コマンドで参照できることです)を選ぶのが性能マネージメント