遠山啓『量とはなにか−Ⅰ』(1978年/太郎次郎者)所収の「6×4、4×6論争にひそむ意味」を読みながら、「かけ算の順序」をとりまく問題について考えていきたいと思います。「6人のこどもに、1人4こずつみかんをあたえたい。みかんはいくつあればよいでしょうか」という問題に、6×4=24 という式を書いたら間違いなのか?という論争です。 遠山啓は、「この問題の答えとして,4×6だけが正解であり,ほかを誤りとする理由はどこにもない。」としたうえで、 トランプを配るときのやり方で配ると、1回分が6こ、それを4回くばるのだから、それを思いうかべる子どもは、むしろ、6×4=24という方式をたてるほうが合理的だといえる。と書いています。もし、この考え方を示したうえでも 6×4=24 はバツだと言い張る先生がいたら、そのこだわりの中身を是非きいてみたいです。あっと驚くようなこだわりがきけそう。