この特集で日本語と日本人についてさらに言及する前に、日本語と人工知能(AI)の話に触れておきたい。現在あるAIは、日本語で自然な会話ができるわけではない。しかし、スマートスピーカー「Amazon Echo」の登場による音声入力の時代の到来で、話せるAIが求められている。あの育成シミュレーションゲームの名作「シーマン」シリーズの開発者、斎藤由多加氏も「日本語の文法をぶっ壊す」という方法で日本語会話エンジンの開発に挑んでいる。 「調子が悪い」?ロボットとの会話2014年6月5日に発表され、都内の店舗で販促に貢献するなどして人気を博していたロボットのペッパーは、今どうしているかと思って店舗に行くと、いつもいた場所にペッパーの姿はなかった。店員に聞くと、「この頃は相手にされなくなってしまって、調子が悪いこともあり、置いてないんです」と言う。別の店舗に電話してみると、「調子が悪くて、今は置いてないん