インターネットが広く一般に普及して以来、イヤなことを言われたとか、いやだってホントのことだろとか、人と人との諍いやトラブルが表面化するようになった。というのも当たり前で、誰にでも公開の場で諍いをやるわけだから、それは人の目に付いて当然である。 基本的に人間というのは、自分に関わり合いのないもめ事を他人事のように眺めるのは大好きなので、それらの喧噪はリンク数の増加、サーチエンジンの検索順位上昇、ブックマーク数といった要素を媒介に、加速度的に人を集めてゆく。 しかしよくよく考えてみれば、インターネットがなかった時代にイヤなことを言うやつが居なかったかというと、決してそんなことはなかった。実社会では上司や同僚に、必ず言わなくてもいいことを言う人間が居るものだ。そしてそれらは、面と向かって言われるというのが普通であったわけだ。 だがこれらは、普通1対1で言われるので、おおごとになることがなかった。