本年7月1日、『英語談話表現辞典』を刊行いたしました。完成までには長い時間がかかりましたが、幸いなことにその間、類書の出版はなく、国内外通じてはじめてのユニークな辞書となりました。 そのタイトルの決定は最後まで迷いました。いただいた先輩、友人からのコメントのなかにも「談話」よりは「会話」のほうがよかったのではないかとのご意見もありました。「会話」を避けたのは、「英語会話表現辞典」となるとこれまでにたくさん出ている類書と内容が同じであるとの印象を与えるのではないかと思ったからです。それともうひとつ、以前から気にかかっていることがありました。つまり、「会話」とは「二人あるいは少人数で、向かいあって話しあうこと、また、その話」(『広辞苑』)ですが、通例「日本語会話」とは言いません。「英会話」は日本語として定着していますが、その英語、‘English conversation’は使用域が限定されて