多くの選手が移籍先を見つけ、次の年もサッカーで生活をすることができる。トライアウトの本質を考えさせられた1枚の張り紙。 トライアウト。 このイベントの響きが、いつからか「人の不幸は蜜の味」のようなイメージになりつつある。それを特に強く印象づけるのは年末のテレビ特番でも放映されるプロ野球トライアウトだろう。実際に筆者も数年前、プロ野球トライアウトの現場に足を運んだことがある。 会場となった静岡県営草薙球場には5000人ほどの観客が集まる中、かつて各球団の主力級だった選手らを取材した。そしてここ数年は毎年、契約満了となったサッカー選手が来季の所属先を見つけるためにプレーする「JPFAトライアウト」に足を運んでいる。 取材を進める中で“読者の需要”があると感じるのは、その人となり、境遇だ。例えば20歳で、逆にピークを過ぎた30代後半で、彼らが受ける戦力外通告。もしくは家族との関係性にスポットライ