その間、脳裏に浮かんだ風景は、どんなものだっただろう? 大学3年で明治大サッカー部を退部して、FC東京入りを決めた入団会見の風景か。 初めてFC東京のユニホームをまとってJ1のピッチに立った、2016年7月9日のヴァンフォーレ甲府戦か。 今季の横浜F・マリノス戦をはじめとする、数々の好クロスのシーンか。 昨季のリーグ終盤、優勝を目指して戦った、痺れるような日々か。 それとも、小平グランドでチームメイトと談笑した、他愛のない日常か……。 2018年4月、鹿島戦でのリーグ戦初得点。 記者席から見た室屋のプレーで、個人的に強く印象に残っているのは、リーグ戦初ゴールを決めた'18年4月、味の素スタジアムでの鹿島アントラーズ戦だ。 自陣深くから走り出すと、ハーフウェーラインを越えたあたりで永井謙佑のヒールパスを受けて一気に加速し、ゴール前まで運んで右足を振り抜く。 直後、渾身の一撃が、ニアサイド上段