第二次安倍改造内閣の目玉である「女性の活用」がもろくも崩れ去った、小渕経産大臣、松島法務大臣のダブル辞任は、安倍政権への本格的逆風を感じさせる。絵に描いたような典型的二世政治家・小渕優子氏と、東大出・朝日新聞出身のエリート・松島みどり氏は、大きくその属性や立場を違えど、安倍政権の「女性活用」という看板であり、その広告塔としての役割を担っていた点は同じである。 早くから「チラシ」と称した「うちわ」の大量配布で大騒ぎになっていた松島氏だが、ノラクラと弁明をして時を稼ぎ、あわよくばウヤムヤ決着を狙っていたのかと思いきや、今回、後から出てきて大騒動に発展した小渕問題で、松島氏は、その見事な戦略性を見せつけたといえる。 断っておくが、松島氏の行為は倫理観からも、そのノラクラした逃げの態度からしても、何一つ政治家としての是認できる点がないことはいうまでもない。ただし、起こった事態を収拾するためのコミュ
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