2014年11月15日01:00 カテゴリ経済 プライマリーバランスを黒字化する唯一の方法 「消費税先送り解散」に対して、野党はどこも反対しない。三党合意の当事者だった民主党も、野田元首相まで「先送りやむなし」だ。国会は無責任な自民党に対して歯止めをかける党のない「オール野党」になってしまった。日米開戦を決めたときも、こんな感じだったのだろう。 「増税先送りで成長率が上がればプライマリーバランス(PB)が黒字になる」というのは、論理的にはありうるが、問題は何%の成長率が必要かである。内閣府の推計によれば、図のように「経済再生ケース」で平均3.3%の名目成長率を想定してもPBは黒字にならないが、政府債務残高(対GDP比)は収束する。しかし2.1%の「参考ケース」だとPBの赤字は増え、政府債務は発散する。 しかもこれは消費税10%の場合だ。8%のままで名目成長率が1%程度だと、政府債務は参考ケ