一関市大東町渋民の産直ふるさと大東は、2014年度から地元の老舗「及善だんごや」の味を継承したしょうゆ団子を販売している。同店の3代目及川慧義さん(82)が高齢になり、同産直を含む卸しを断念せざるを得なくなったため。名産を絶やすまいと毎日製造している団子は“本家”に劣らぬ評判で、及川さんも「10年以上付き合って製品を見てきた産直の皆さんが味を受け継いでくれてうれしい」と太鼓判を押している。 同町猿沢字町方にある同店は戦前に創業し、及川さんの代では50年以上営業してきた。名物のしょうゆ団子は“猿沢団子”として親しまれ、しょうゆだれが別添えなのが特徴。団子に絡めて販売するより長持ちするためといい、程よい弾力としょうゆの甘じょっぱさに根強いファンも多い。 本格的に卸しを始めたのは戦後からで、同産直にも大量に卸してきたが、及川さんが体力的な理由で3月ごろから営業を土日に限定。卸しも中止すること