タグ

ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (232)

  • 自存自衛の為に蹶然と起つことの経済学 - himaginary’s diary

    Roberto Bonfatti(ノッティンガム大)とKevin Hjortshøj O'Rourke(オックスフォード大)という2人の研究者が「Growth, Import Dependence and War」というNBER論文を書いている。 以下はその要旨。 Existing theories of pre-emptive war typically predict that the leading country may choose to launch a war on a follower who is catching up, since the follower cannot credibly commit to not use their increased power in the future. But it was Japan who launched a war

    自存自衛の為に蹶然と起つことの経済学 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/08/02
    経済的なグローバリズムは政治的な保守主義によくなじむし、軍事力の増強をむしろ歓迎する。
  • シカゴ学派が忘れたもの - himaginary’s diary

    以前一部を紹介したニューヨーカー誌のジョン・キャシディのシカゴ経済学者への一連のインタビューから、ジェームズ・ヘックマンの話をこちらのブログが改めて引用している(H/T ノアピニオン氏)。 以下はその引用部の冒頭(イタリック体はインタビュアー)。 What about the rational-expectations hypothesis, the other big theory associated with modern Chicago? How does that stack up now? I could tell you a story about my friend and colleague Milton Friedman. In the nineteen-seventies, we were sitting in the Ph.D. oral examination o

    シカゴ学派が忘れたもの - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/07/27
    >The further down the food chain you go, the more the zealots take over.なるほど。
  • マンキューの罠に落ちたクルーグマン? - himaginary’s diary

    昨日クルーグマンのマンキュー論説批判を取り上げたが、クルーグマンより前にEconospeakでピーター・ドーマンが同論説を痛烈に批判している。 以下はドーマンによるマンキュー論説のまとめ。 “Debunking” Piketty, Mankiw says that rich people save because they are altruistic toward their unfortunate kids, who, because of regression to the mean, won’t be as financially successful as they are. But the unintended consequence of all this saving is that the capital-labor ratio changes, and the prin

    マンキューの罠に落ちたクルーグマン? - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/07/10
    ネタにマジレス乙、てことか。しかし、ネタも100回言えば真実とされてしまったりするから、ほっとくわけにもいかんし。
  • カーネマンの退歩 - himaginary’s diary

    ジャスティン・フォックスが、「Instinct Can Beat Analytical Thinking」と題したブログエントリで、日でもその著書が幾つか邦訳されている*1ゲルト・ギーゲレンツァーのインタビューを紹介している。 以下はそのインタビューの中でギーゲレンツァーが、カーネマンが「ファスト&スロー (上): あなたの意思はどのように決まるか?」などで展開しているシステム1とシステム2という考え方をdisった部分。 To use the taxonomy popularized in the last couple of years by Daniel Kahneman, it’s not about putting system two in charge, and keeping system one under control. It’s about figuring out

    カーネマンの退歩 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/06/22
    ハーバーマスさん、出番ですよ。
  • p値と信頼区間に関して繰り返し起こる論争を再訪する - himaginary’s diary

    という論文の要約と結論が、バージニア工科大学の統計学者Deborah G. MayoのブログError Statistics blogで紹介されている(H/T Dave Giles)。原題は「Recurring Controversies About P Values and Confidence Intervals Revisited」で、著者はMayoの同僚のAris Spanos。 以下はその要旨。 The use, abuse, interpretations and reinterpretations of the notion of a P value has been a hot topic of controversy since the 1950s in statistics and several applied fields, including psychology

    p値と信頼区間に関して繰り返し起こる論争を再訪する - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/06/14
  • 経済学と道徳 - himaginary’s diary

    経済学は道徳劇ではない、というのはクルーグマンが良く口にするところだが(cf. ここ、ここ)、Timothy TaylorがこのテーマについてIMFのFinance & Developmentサイトに寄稿している(H/T Mostly Economics;Taylor自身も自ブログで取り上げている)。 その記事の冒頭でTaylorは、経済学と道徳との関係に向けられた3つの疑問を紹介している。 ECONOMISTS prefer to sidestep moral issues. They like to say they study trade-offs and incentives and interactions, leaving value judgments to the political process and society. But moral judgments aren

    経済学と道徳 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/06/05
    アダム・スミスに戻る、と。
  • 米国の所得格差は1920年代並みになったのか? - himaginary’s diary

    という点についてブルッキングス研究所のGary Burtlessが概ね以下のようなことを述べている(RealClearMarketsサイトの元記事;H/T マンキュー)。 IRSデータと国民所得統計を基にしたピケティ=サエズのデータは、上位1%の「現金市場所得」(=課税賃金、自営業所得、利子、配当、および政府給付金を除くその他の現金所得)の比率が1920年代末のピークに近いところまで高まったことを示している。 センサス局の所得分布統計は、家計の課税前現金所得(=現金市場所得に政府給付金を加えたもの)を基にしているが、1979年から2012年に掛けて中位層の所得があまり伸びず、5分位の最下層が僅かに減少したことを示している。 この統計はIRSデータを米国民全体に拡張する形で作成されている(所得税申告をしない家計はそれなりの割合に上り、しかもその割合は年によって変動するが、センサス局の年間所得

    米国の所得格差は1920年代並みになったのか? - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/05/25
    メモ。
  • アマチュア対プロ - himaginary’s diary

    The Big Pictureに音楽評論家のBob Lefsetzが表題のエントリを寄稿している(H/T 石町日記さんツイート)。 アマチュア アイディアに溢れていて、それらのすべてに興奮を覚えるが、いずれも実現しない。 プロ アイディアに溢れていて、そのうちの一つを取り上げて実現に全力を尽くす。 アマチュア 自分は何でもできると思う。 プロ 一つのことさえ達成するのは不可能に近いと知っている。 アマチュア 自分は何でも知っていると思う。 プロ 常に学んでいる。 アマチュア 準備無しに始める。 プロ 研究し、詳細を知悉することに努め、全体像を掴もうとする。そうしたことは始める前に把握しておくべき。というのは、実行しつつ調整するのは困難で、時間とエネルギーを消耗するものだから。三輪で設計した自動車に四つ目の車輪を装着するのは難しい。 アマチュア 完成させない。 プロ 遂行がすべて。確かにこ

    アマチュア対プロ - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/05/18
    アマチュアの方を読んでいると、橋下氏の顔が浮かぶのだが。
  • 経済政策の9大失敗 - himaginary’s diary

    についてウェスリアン大学のリチャード・グロスマン(Richard S. Grossman)が書いた下記のがEH.netで取り上げられている(H/T Mostly Economics)。 Wrong: Nine Economic Policy Disasters and What We Can Learn from Them 作者: Richard S. Grossman出版社/メーカー: Oxford Univ Pr on Demand発売日: 2013/10/24メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る それによると、以下の経済政策が9大失敗だという: 革命の直前に航海条例を強化した英国の決定*1 第一および第二合衆国銀行を手仕舞いした米国の決定*2 ジャガイモ飢饉の時にアイルランドへの援助を制限した英国の決定 第一次大戦後にドイツに法外な賠償金を課した連合国の決

    経済政策の9大失敗 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/05/14
    イデオロギー抜きの経済?それこそイデオロギーでしょ。
  • 商業銀行貨幣の超過供給は存在し得るのか? - himaginary’s diary

    昨日は29日に紹介したRowe=Glasner論争を受けたRoweの3/30エントリを紹介したが、今日は同論争を受けたGlasnerの表題の3/31エントリ(原題は「Can There Really Be an Excess Supply of Commercial Bank Money? 」)を紹介してみる。ただし、このエントリにおいてGlasnerはRoweの3/30エントリに反応したわけではなく*1、その前の3/28エントリ*2に反応している。 エントリの冒頭でGlasnerは、自分とRoweの論点について以下のように整理している。 Nick mistakenly believes that I have argued that there cannot be an excess supply of commercial bank money. In fact, I agree wi

    商業銀行貨幣の超過供給は存在し得るのか? - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/04/06
    メモ。
  • 2つの乗数 - himaginary’s diary

    29日に紹介した議論を受ける形で、Nick Roweが貨幣乗数をケインズの支出乗数とともに擁護するエントリを書いている。彼はまず、2つの乗数が経済学において珍しい特性を備えていることを指摘している。 Most of economics is about negative feedback processes. An increased demand for apples creates an initial excess demand for apples. But that in turn causes the price of apples to rise, which reduces quantity demanded and increases quantity supplied, eliminating the initial excess demand for apples.

    2つの乗数 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/04/06
    メモ。
  • 有力経済学者の一団がアベノミクスに対する集団訴訟を提起へ - himaginary’s diary

    の有力な経済学者のグループが、安倍内閣の経済政策を巡って集団訴訟を起こすことが明らかとなった。取材に応じたグループの代表は、「安倍内閣は、一昨年末の発足以降、我々日を代表する経済学者の主張を無視し、日のことなど良く知らない海外ないし海外在住の経済学者の主張をまともに取り入れた政策を実施してきた。その結果、昨年1年間にわたってアベノミクスと称する放漫な金融財政政策が行われ、日経済に甚大な被害がもたらされた。我々はこれまで言論を通じて繰り返しその危険性を訴えてきたが、そうした形での訴えの限界が明らかになってきたため、学者としては当は取りたくない道ではあったが、今回やむなく裁判という手段に訴えることにした」と語る。アベノミクスにも失業率の低下など一定の成果はあったのでは、という記者の問いに対し、グループの別の経済学者は「それこそが問題。日経済が正しく落ちる道を落ちきることこそが真の

    有力経済学者の一団がアベノミクスに対する集団訴訟を提起へ - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/04/02
    秀逸なあ氏のコメントに拍手。
  • 現代経済における貨幣創造 - himaginary’s diary

    と題されたイングランド銀行の3人の研究者(Michael McLeay、Amar Radia、Ryland Thomas)による論文(原題は「Money creation in the modern economy」)が市場マネタリスト周辺で議論を呼んでいる。 特に論議を呼んだのは、この論文がQEについて論じた部分である。そのテーマについて同論文は、概ね以下のような解説を展開している。 QEで中央銀行は、主に年金基金や保険会社のような非銀行金融会社から国債を購入する。 取引額からして、中央銀行が紙幣を刷って直接年金基金と取引するのは非現実的。従って、電子取引をすることになるが、年金基金は中央銀行に準備預金を持っていない。そこで、商業銀行に仲介してもらうことになる。それを図示すると以下のようになる。 図の各主体のバランスシートの動きは次の通り: 年金基金:国債と引き換えに年金基金の銀行口座に

    現代経済における貨幣創造 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/03/24
    ファーマがQEについてぶつくさ言ってたのを思い出す。
  • セーのパラドックス - himaginary’s diary

    少し前にDavid Glasnerのセーの法則に関する議論を紹介したが、同じ頃、Econospeakでもセーの法則に関するエントリが続けて上がっていた(2/26付け[バークレー・ロッサー]、2/27付け[サンドイッチマン]、2/28付け[サンドイッチマン])。いずれも、ジャン=バティスト・セー自身がいわゆるセーの法則を生み出したわけではなく、人もそれを信じていなかった、という趣旨のエントリだが、特に2/28エントリでは、セーの「政治経済学概論」から今日でもそのまま通用する警句を幾つか引用している。 In any investigation, to treat dissimilar cases as if they were analogous, is but a dangerous kind of empiricism, leading to conclusions never fore

    セーのパラドックス - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/03/10
    >ジャン=バティスト・セー自身がいわゆるセーの法則を生み出したわけではなく、本人もそれを信じていなかった
  • 自然災害が公共部門の腐敗をもたらす - himaginary’s diary

    UDADISIが山村英司・西南学院大学経済学部教授のPublic Choice論文「Impact of natural disaster on public sector corruption」(WP)を紹介している*1。 UDADISIは結論部から以下の文章を引用している。 The major findings of this study are the following. (1) Natural disasters lead the public sector to become corrupt. (2) Floods have a significant effect on corruption; however, other types of disaster do not exhibit such effects. This indicates that disasters t

    自然災害が公共部門の腐敗をもたらす - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/03/05
    3番目が重要だ。
  • なぜ理性的な人々は経済予測者として成功できないのか - himaginary’s diary

    と題したブログエントリ(原題は「Why Rational People Can’t Succeed as Economic Forecasters」)でジャスティン・フォックスが、下記のの著者である歴史家ウォルター・フリードマン(Walter Friedman)ハーバードビジネススクール教授への自らのインタビューを紹介している*1。 Fortune Tellers: The Story of America's First Economic Forecasters (English Edition) 作者: Walter Friedman出版社/メーカー: Princeton University Press発売日: 2013/11/28メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 以下はエントリタイトルの答えに相当するやり取り。 Who’s your favorit

    なぜ理性的な人々は経済予測者として成功できないのか - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/02/23
    まず予測できると「仮定」しないと。
  • ニューケインジアンのDSGEモデルはメフィストフェレスとの契約書なのか? - himaginary’s diary

    とサイモン・レン−ルイスが問い掛け、話題を呼んでいる。そこでレン−ルイスは、新しい古典派による反革命が学界を席巻した後、ケインジアンの考えを存続させるためにニューケインジアンはDSGEという形で悪魔に魂を売り渡したのか、と問うている*1。 レン−ルイス自身の答えは、否、である。ミクロ的基礎付けへの志向は反革命の前からケインジアンの間に芽生えており、新しい古典派による“強要”が無かったとしてもその方向へ進んでいただろう、と彼は言う。その結果問題が生じたとしても、それはニューケインジアンの自己責任、というわけだ。当該エントリを彼は次のように締め括っている。 The more interesting question is whether this has turned out to be a Faustian pact between macroeconomics and microfound

    ニューケインジアンのDSGEモデルはメフィストフェレスとの契約書なのか? - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/02/17
    魔法の杖なんかない、と。
  • ケインズによる経済学の定義 - himaginary’s diary

    と題したエントリ(「Econ 2: Further Reading: John Maynard Keynes's Definition of What Economics Should Be」)でデロングが、1938年7月4日付けのケインズからハロッドへの手紙を紹介している。 この書簡は、こちらので引用されている 経済学は論理学の一分野であり、思考の一方法です。 という言葉や、同書の著者がブログでまとめた 経済学はモデルの改善によって進歩するが、可変的な関数に実際の数値を当てはめるべきではない。統計的研究の目的は、モデルの妥当性・有効性をテストすることにある。 というティンバーゲン流の手法への批判や、こちらでツイートされた 経済学質的にモラル・サイエンスであって、自然科学ではありません。すなわち、経済学は内省や価値判断を用いるのです。 といった言葉で有名であるが、ここではモデルの選択

    ケインズによる経済学の定義 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/02/05
    >経済学は内省や価値判断を用いるのです。
  • ドクター・ハウスとかつての弟子との論争 - himaginary’s diary

    ノアピニオン氏が、かつてのマクロ経済学の「先生」であるChris Houseとマクロ経済学の意義について論争を繰り広げている。ノアピニオン氏がThe Week誌でマクロ経済学経済学の中で最弱と腐したのに対し、Houseがむしろ最強に近い、と自ブログエントリで反論した。それに対しノアピニオン氏が、Houseの挙げた4点について再反論している。以下はその概略(箇条書きの主項がHouseの主張、副項がノアピニオン氏の反論)。 マクロ経済学は常にモデルとデータを突き合わせている。経済学の他の分野の中には、そもそも検証するに足る理論が存在せずに実証研究に終始しているものも少なくない。また逆に、理論研究に終始して、データによる検証をほとんど行っていない分野もある。 理論抜きに実証研究に終始することのどこが悪いか分からない。 棄却されたモデルの行方は?(それについては後の方でHouseは部分的な回答を

    ドクター・ハウスとかつての弟子との論争 - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/01/27
    面白い!
  • 敬意は物質的格差と切り離せない? - himaginary’s diary

    1/2エントリでマンキューブログを通じて間接的に紹介した、人は地位に関係なくお互いに敬意をもって接すべき、というノアピニオン氏の提唱に、クリス・ディローも反応している。 彼はまず、ジェイ・Zの王様気取りの振る舞いや、シカゴ大学で作業員がエレベータ使用を禁止されたことや、米国版ブラック企業の事例集など、ノアピニオン氏の提唱に真っ向から反するような現実の事象を幾つか挙げた上で、以下のように書いている。 I agree. However, I fear that Noah is under-estimating the extent to which inequality of respect is endogenous. It arises out of the forces that generate and sustain inequalities of power and wealth.

    敬意は物質的格差と切り離せない? - himaginary’s diary
    osaan
    osaan 2014/01/09
    >英雄や勇敢なリスクを取ることを恐れない指導者であると主張することによってである。……またヘーゲルからやりなおさにゃならんの?