タグ

つばさ第二部に関するoukastudioのブックマーク (3)

  • つばさ 第二部 - 第五章 第六節

    「またフィズベクか――と、おっしゃらないのですね」 オトマルは、隣で難しい顔をしている主に軽く声をかけた。 「〝また〟というより、〝予想どおり〟だな。何かが起きるならここだろうとは思っていた」 籠手のベルトを締め直し、フェリクスは副官のほうに向き直った。 「侯都からも帝都からも離れ、共和国に近い。何かを起こすには(、、、、、、、、)うってつけだ」 「何かを起こしたい人物がいるかのようですな」 「オトマルもそう思っているのだろう」 「まあ、そうではあるのですが、その首謀者と目的がはっきりとしません」 「私は、はっきりしていると思うが」 「フェリクス様」 オトマルは、あえて主君に厳しい目を向けた。 「何ごとも決めつけることはよくないもの。決定的な証拠がない以上、今のところ単なる予測にしかすぎませぬ」 「わかっている。だが、それを前提に事を進めねば手遅れになりかねん」 「ううむ、それはそうですな

    つばさ 第二部 - 第五章 第六節
  • Oukasei.com

    oukastudio
    oukastudio 2015/08/27
    夜の森はあまりに静かで、生きとし生けるものすべてを眠りの世界へと誘おうとする。  今日に限って虫たちの声も聞こえない。すべてが深い闇の中に沈んでいるようで、辺りは沈黙の幕に覆われていた。  そうした中で
  • つばさ 第二部 - 序章 黒き翼

    何も見えなかったあの頃。 自分は闇の中をさまよい、ただひたすらに剣を振るっていた。 その手応えに暗い喜びを覚え、己(おの)が悲鳴に耳を塞いだ。 目に見えるものも見えず、肌に感じるものも感じない。 傲慢という名の男神と甘受という名の女神が手を結び、やがて己(おの)が身を滅ぼしていく。 代償は、〝翼〟と名付けられた我が命。その喪失は、同時に故郷からの永遠の別れを意味していた。 ――ヴァイク。 奴はそう名乗った。 仇、復讐の標的、究極の憎悪を生み出す源。 しかし、自分はどこかで求めていた。奴をこころの中で欲していた。 墜(お)ちるところまで墜ちた落伍の者は、そこに光明を見た。 剣と剣とが互いを語らい、己が叫びを意志へと換える。 思いは火花と化し、救いは血の波濤のなかに消えた。 その虚しき漢(おとこ)どもの目を覚ましたのは、偉大にしてちっぽけな存在。 ――リゼロッテ。 あの優しい光に、どれだけ救わ

    つばさ 第二部 - 序章 黒き翼
    oukastudio
    oukastudio 2015/08/12
    以前書いた長編の続編を書いてみた
  • 1