東京都教育委員会は25日、2012年度からすべての都立高校で日本史を必修科目とすることを正式に決めた。東京の近世以降の歴史を学ぶ独自の科目「江戸から東京へ(仮称)」も新設する。 文部科学省の学習指導要領で日本史は選択科目だが、都立高校の生徒は、指導要領で定めた「日本史A」「日本史B」に加え、「江戸から東京へ」の中から少なくても1科目を履修することになる。「江戸から東京へ」の導入は各校の判断に委ねられ、学校の裁量で使える授業時間を利用した科目になる。 新科目の教科書や指導内容は大学教授や教師らが10年度中に決める予定。都教委は「日本人のアイデンティティーを育むには自国の歴史学習が不可欠」と説明している。 公立高校での日本史必修化は横浜市教委が4月から、神奈川県教委が13年度から実施する。同県教委も郷土史など独自科目を、都教委と同じ手法で設ける方針だ。(岡雄一郎)