イエメンの反体制派武装組織「フーシ」は、アブドラブ・ハディ大統領に忠実な軍隊に対し「総動員体制」を取ると宣言した後、22日に入って同国第3の都市タイズの支配を固めた。イエメンは全面的な内戦にますます近づいている。 フーシの部隊は、首都サヌアと南部の港湾都市アデンとの間にある戦略上の要衝にまで勢力を広げたことになる。劣勢のハディ大統領は、アデンに政権を樹立しようとしている。 サヌアでは、フーシが奉じるイスラム教・ザイド派(シーア派の一派)の信者が多数集まった複数のモスクで自爆テロがあり、少なくとも137人が死亡したことから、週末は緊張が高まっていた。 「宗派に基づいてモスクを選別して標的にするというのは、治安が悪化していることを示すゆゆしき事態だ」。国連のイエメン特使、ジャマル・ベノマール特別顧問はこう語った。 フーシの盟友であるアリ・アブドラ・サレハ元大統領に忠実な部隊は先週、ハディ氏の部