「【アメリカを読む】日本語教育衰退の危機」：イザ！「これは地域の問題ではない。もはやグローバルな問題なのです」－。冷たい雨の中、母親がこう訴えていた。 ワシントン近郊にあるバージニア州フェアファクス郡。ここで２０年間の歴史を持つ日本語イマージョン（ｉｍｍｅｒｓｉｏｎ＝浸すこと）・プログラムが廃止の危機に立たされている。関連記事米の日本語教育、廃止・縮小続々 中国…台湾の若者の日本語に脱帽記事本文の続き 父母は存続を求めて立ち上がり、先月（１２月）開催された説明集会では、「日本語を守れ！」というプラカードや日の丸を掲げて、数十人の父母や子供たちが嘆願運動に参加した。 ■８０年代の日米摩擦が背景 目標とする外国語をその言語環境に浸り切って学ぶ言語教育法であるイマージョン・プログラムをフェアファクス郡は１９８９年に導入した。８０年代の日本の経済力の追い上げで米国の国際競争力低下を懸念する地元下院議員の要望が契機で、スペイン語、フランス語、ドイツ
