世界的な新型コロナウイルスの流行は統合型リゾート(IR)を運営する事業者にも大きな影響を与えている。米大手ラスベガス・サンズは5月13日、日本でのIR開発からの撤退を表明した。一方、ゲンティン・シンガポー ルやギャラクシー・エンターテインメン ト・グループは、日本市場への参入意欲をあらためて示した。 ラスベガス・サンズはMICEを中心とするIRモデルを強みとしており、ラスベガス以外にマカオやシンガポールでの開発実績がある。19年8月に横浜市がIR誘致を正式に表明すると、大阪府・市が夢洲で計画するIRへの応札を見送り、横浜を含む首都圏での開発に注力する方針を示していた。 シェルドン・アデルソンCEOは、「日本でのIR開発の枠組みでは、目標達成は困難」とし、今後は日本以外での事業に経営資源を集中する。日本の観光市場はIR開発によって恩恵を受けるとしながらも、具体的な撤退理由については明言してい