7種類のワクチンへ“異例の投資” しかも、“口先だけ”ではない。共同議長を務める「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」は、20年以上にわたり、さまざまな形で感染症対策に取り組んできた。その目的は、「検査の拡充」「接触者追跡」「治療薬の開発」だが、なかでも力を注いでいるのは、「ワクチン開発」だ。 通常、ワクチンの開発から普及は、「試作品開発→臨床試験→承認→製造工場建設→量産」という数年以上にわたるプロセスが必要となる。だが、新型コロナウイルスに関して、氏は「一刻を争う」として、この時間を少しでも短縮するために、大胆な行動に出た。 「最終的には1つもしくは2つのワクチンを選ぶことになる」としつつも、それがどれになるか分からない段階で、期待される7種類のワクチンへの投資を決断したのだ。 ビル&メリンダ・ゲイツ財団の本部 ©AFLO 数千億円の損失は覚悟のうえ この方法では、選抜から漏れたワクチン候補に