■自らを「イスラム国」と名乗る過激派組織が、 イラクとシリアで急速に勢力を拡大しています。 アメリカの2人のジャーナリストに続いて、イギリスの援助関係者も殺害され、 世界に強い衝撃と危機感を広げています。 アメリカのオバマ大統領は、 先週、「イスラム国」に対する新しい戦略を発表し、 これまでイラクに限定してきた空爆作戦を、シリアにも拡大するとともに、 国際的な包囲網をつくる考えを明らかにしました。 一方、イラクでは、宗派対立を悪化させたマリキ前首相に代わって、 アバディ首相の新しい連立政権が、ようやく発足しました。 「挙国一致」の体制で「イスラム国」の脅威と戦い、 イラクを分裂の危機から救うことはできるのかを考えます。 ■「イスラム国」は、スンニ派の過激派組織で、 欧米中心の世界秩序に挑戦し、イラクとシリアの国境を無視して、 支配地域を広げてきました。 異なる宗派