製薬大手の第一三共が今年度中に発売を予定している抗凝固剤の新薬「エドキサバン」の販売戦略に対し、早くも株式市場関係者の間で懸念の声が広がっている。 エドキサバンは血管中に血栓ができにくくする抗凝固剤であり、血管が詰まることで起きる脳卒中防止効果が既存医薬品より高いといわれている。同社はこのエドキサバンで年間1000億円程度の売り上げを目指している。 同社がエドキサバンの発売を急いでいるのは、現在の主力医薬品が2016年以降に特許切れとなるパテントクリフを迎えるため。先発医薬品がパテントクリフを迎えると、他社が同一成分のジェネリック(後発医薬品)を市場投入してくるため売り上げが激減し、先発の旨味がなくなる。パテントクリフは新薬を開発する製薬会社共通の悩みの種であり、パテントクリフを迎える前に次の新薬を発売し、特許切れで売り上げが激減する医薬品の穴を埋める必要がある。 例えばエーザイの場合、主